初めてを薔薇の中で

 レディが薔薇風呂を用意してくれたらしい。何でも、今年の薔薇の出来が最も良いからだ。庭師が摘んでくれた薔薇が散りばめられた、プールのような広い浴槽を見る。一面が薔薇で真っ赤に染まっていて美しい。浴槽は屋内にあるので、薔薇の香りで充満していた。
 だがこれに一人で入るのはどうにも寂しい。なので、最近恋仲になったばかりのゼクスを呼ぶことにした。

「……私に何か用でしょうか」
 執務室に一度、ゼクスを呼び出す。そして一度手の甲にキスをしてから、用件を話そうとした。しかしそこでゼクスがどうしてか、顔を薔薇のように真っ赤にしながら後ずさる。
「どうしたのかね?」
「閣下……! そのようなことは……いえ、何でもありません……」
 このようなことにはあまり慣れていないらしい。なので小さく笑ってから、手を離す。
「あぁ、すまない。少し逸れてしまったな。君の時間を、明日の朝まで頂くことにする。いいかな?」
「あ、朝まで……!?」
 そうだ。ゼクスには朝まで付き合ってもらわなければならない。そもそも、最近のゼクスは付き合いが悪い。兵の鍛錬や指導に手が一杯だからというのは分かるが、それにしても自身とほとんど会っていない。これでは恋仲の意味が無かった。
「あの、ですが、閣下、それでは……」
「付き合ってくれ、ゼクス」
「はい……」
 命令をするように言うと、ゼクスがようやく納得してくれた。なのでゼクスの手を引き、執務室から出る。ゼクスは恥ずかしがっているが、自身はそのようなことはない。堂々と脱衣所まで向かうと、使いの者を払ってから二人きりになる。
「風呂に入ろう」
「ふ、風呂ですか……? それに、今からですか……?」
 ゼクスは困惑しているようだが、そのような様子を見るのが楽しい。ゼクスを振り回すのが、楽しいのだ。
「脱いでくれ、ゼクス」
「え、ぁ……は、はい……」
 困っているゼクスなのだが、命令を聞いてくれる。軍服を脱いでいくと、自身も脱いでいく。まずはマントを外すと、またしてもゼクスが疑問を口にした。
「しかし、何故、風呂を……?」
「東洋には、裸の付き合い、というものがあるらしい。それを試してみたくてな」
「は、はぁ……」
 納得がいっていないようだ。それでもいい。浴場に入ると、素晴らしい薔薇風呂が見えることだろう。
 ゼクスがシャツとスラックス姿になったところで、自身はシャツを脱いでいるところであった。奥手であるゼクスでも、流石にこのような状況で興奮はしなかった。別に、男同士でこれは普通だと思われたら当然なのだが。それが、少し残念である。
 共にほぼ全裸になったところで、タオルで下半身を隠してから二人で浴室に入る。広い空間に薔薇の香りが充満していた。
「薔薇風呂ですか……初めて見ます」
「そうなのか。あぁ、まずはシャワーを浴びよう」
 二人でシャワーを浴びるのだが、その時にゼクスと密着をした。そういえばキスも何もしていない。まだ初初しい関係といえるのだが、キスくらいはしたい。なので顔を近付けると、ゼクスが後ずさる。
「閣下……! お戯れを……!」
「私は本気なのだよ、ゼクス」
「ですが……!」
 ゼクスが何か言おうとしたところで、止めたらしい。ようやく素直になったのか、おずおずと自身の体に抱きついてくる。可愛らしい。
「閣下……お許し、ください……」
「私は構わんよ」
 言いながら、ゼクスの鍛えられた体を抱き返す。共に湯を浴びていると、それだけで幸せに思える。しかしゼクスと、それ以上の関係になりたいのだ。キスをして、最後に体を重ね合う関係になりたかった。自身とて、一人の人間であって欲があるのだから。
「閣下……その……」
 そこでゼクスが言葉を濁らせる。どうしたのだろうかと聞こうとしたが、これはゼクスの口から聞いた方がいいと思った。髪を乱しながら、ゼクスの言葉を待つ。
「閣下……あの、口付けを、しても構いませんか……?」
 何だと思えば、ゼクスからキスをしたいという申し出だったのだ。これは喜ばしいことだ。受けるしかあるまい。これがゼクスとは、初めてのキスになるのだから。
 なので顔を近付けてから、シャワーを止めてゼクスを見つめる。
「……閣下、失礼致します」
 そう言って、ゼクスが唇を寄せる。唇が合わさるのだが、ほんの一瞬であった。もっとキスをしていたいと、ゼクスの顎を捕らえて自身からキスをする。気持ちが良かった。
「ん、んん……!」
 少し苦しげな息を漏らすので、そこで唇を離した。ゼクスの顔を見ると、湯のせいなのかは分からないのだが頬が赤い。
「な、何を……!?」
「君が可愛らしいのがいけない。ゼクス、そろそろ湯に浸かろうか」
 ゼクスの腰を擦りながら、浴槽の方を見る。薔薇が咲くように浮いていた。まるで、自身らを待っているかのように。
 浴槽に向かい、まずは自身から入る。薔薇が皮膚に触れて擽ったいのだが、これも薔薇風呂の良さだと言えた。すぐに腰まで浸かると、ゼクスが一瞬だけ躊躇を見せてから入っていく。二人で、薔薇の赤色に囲まれていった。するとゼクスの肩に薔薇の花が乗っており、とても似合っている。その姿を見て、微笑みながらゼクスの長い髪を掬う。
「綺麗だよ、ゼクス」
「あ、ありがたきお言葉……」
 またゼクスにキスをしてしまいたくなる。それに自身としては珍しいことなのだが、下半身がどうにも反応してしまうのだ。今にも、勃起してしまいそうである。良いのだろうか。今のゼクスに欲情をしても。
 悩みつつも風呂に浮かんでいる薔薇を眺める。そうしていると、ゼクスから抱きついてきた。そこで気付いたのだが、ゼクスの下半身が反応しているのが分かる。腰を優しく擦り、ゼクスを誘った。
「ゼクス、私と交わりたいかね?」
「ッ……は、はい……その、抱いてくだされば……」
 自信なさげにゼクスが言うので、自らの本心を見せなければならない。なのでゼクスの下半身を緩やかに掴み、そして手の平で包む。ゼクスが声を上げた。
「あ、ぁっ……! 閣下……!」
「ゼクス、君をもっと見たいんだ」
 そして湯の中で下半身をしこしこと扱いていく。するとゼクスが成人男性らしい呻き声を上げ、そして自身に抱き着く。最高の気分であった。
「っは、は……閣下……! は、はぁ、出る……! う、ぅ、う……!」
 すると何やら弾力性のある液体を湯の中に吐き出す。ゼクスが射精をしたらしい。喜びながら、湯から手を出してその手の平を舐める。少しだけ、青臭い味がした。
「閣下……! そのようなことは……!」
「いいのだよ、ゼクス。君のものはどんなものでも美しい。恥じることはない」
 そう言って笑いかけ、ゼクスにキスをした。湯気のせいで、唇がとても熱い。余計に気持ちが良かった。
 すると何だか自身の体も反応をしてくる。芯のないものから、やがては怒張に変わっていった。男としての本能を、ゼクスの体で存分に発散したくなる。
「ァ……は、はぁ、閣下……好きです……」
「私もだよ、ゼクス。だから、君の体をくれないか?」
「喜んで……!」
 ゼクスもその気になったのか、腰を淫らに振っている。本人はそれに気付かないのか、或いはわざとなのかは分からない。しかしそれが可憐以外の言葉が見つからない。
「閣下、優しく、してください……」
「勿論だ」
 頷いてから、ゼクスと唇を合わせる。そして体を抱き締め、指で滑らかな肌をなぞっていった。するすると、磨かれた石のように滑る。相当に、肌が綺麗なのだろう。
 少し唇を離してから、互いに息を吐き合う。そしてゼクスの首や胸に触れてみる。脈打っており、触りがいがあった。
「ぁ、あ……閣下……閣下の性器に、触れてもよろしいでしょうか……」
「構わんよ」
 手を掴み、そして自身の怒張に触れさせる。するとゼクスが目を見開いた後に「大きい……」と呟く。それが嬉しくて、ゼクスの手の平に怒張を包ませた。嫌ではないらしく、ゼクス自ら指で閉じる。
「閣下、閣下……!」
 ゼクスが僅かに手を動かすと、そこで怒張にとてつもない刺激が走る。気持ちがいいのだ。手のひらで擦るだけで、こんなに気持ち良かったことはない。驚きながら、ゼクスとキスをする。だが途中で息を何度も吐いてしまう。このままでは、余裕が無くなり、獣になるかと思えた。このような衝動は、初めてなのかもしれない。
「は、はぁ、はぁ、ゼクス……気持ちが良いよ……もっと、動かしてくれないか?」
「はい、閣下……」
 ゼクスが嬉しそうに頷いて、手を動かす。手淫の速度がやがては早くなっていくと、興奮がすぐ近くまで押し寄せてくる。ゼクスの手の中で、射精をしそうであった。いや、したかった。なので何度も呼吸をしながら、射精を待った。
 その際に、湯に浮いている薔薇が揺れる。
「っぐ、ぅ、う……! ゼクス、出すぞ……!」
「はい、っは、はぁ、キス、しても、いいですか……?」
「あぁ」
 ゼクスから二度目のキスを受けると、そこで絶頂を迎えた。ゼクスの手の中に目一杯、精を吐き出した。気持ちが良かった。今まで、このようなことはあっただろうか。いや、ない。
「ぅ、ふう、ふう……ゼクス、気持ち良かったよ。ありがとう」
 礼を述べると、ゼクスも自身のように吐き出された精を舐めていた。しかし味が良くなかったらしく、顔を歪めている。
「ッう……!? いえ、閣下、申し訳……」
「いいのだよ」
 仕方の無いことだ。自身とて、人間だからだ。ゼクスにキスをすると、そこで唇を顎に落とす。そして首にまで到達すると、喉仏を舐めていった。男らしいそれが、余計に興奮を誘う。
「は、あ……はぁ、はぁ、閣下……!」
 ゼクスは、気持ちが良いらしい。息を上げ体を震わせている。その姿が自身の雄らしさを強めるばかりであった。ゼクスの体を持ち上げ、浴槽の端にまで移動すると、縁に乗り上げさせてから体を乗り上げさせる。
 体には、薔薇の花びらが付着していた。それが体中で咲き誇るように見え、まるで芸術作品のようだった。これ程美しいものは見たことがない。しっかりと、瞼の裏にまで焼き付ける。
「綺麗だよ、ゼクス」
「ありがとうございます……ですが、私の体を、もっと愛してください……」
 言いながら、ゼクスが恥ずかしそうに股を開く。そこには勃起した下半身の存在があるが、芸術作品には変わりがない。もはや見惚れてしまっていた。
「ゼクス、綺麗だ……」
 そう呟きながら、ゼクスの太ももの内側に唇を落としていく。綺麗な肌をしており、このまま吸い付きたくなった。
 太ももから足の付け根に辿り着くと、焦らすように下半身の周りのみに唇を這わせる。それが擽ったいらしく、ゼクスが腰を震わせた。下半身も含めて、可愛らしい姿をしている。
「あ、ぁ……! 閣下、お戯れを……!」
「君がいけないのだよ、これ程、美しい体をしているから……」
 そう言って、ようやく下半身にキスをしていく。ゼクスは些細な接触ですら感じるようで、鈴口からは白濁液を垂らす。
「あ、ァ! っは、はぁ……! 閣下、もう、出ますから……!」
「出したまえ、君は、出したいのだろう? 遠慮するな」
 下半身の鈴口を塞ぐように、ぱくりと咥えた。色は全体的に桃色をしており、性に関しては未発達である。その色の通りにどこか甘い味がして、何度も唾液を含ませながら啜った。ゼクスが高い声で喘ぐ。
「っひぁ!? ぁ、あ! 閣下……! おやめください……! そのような……! 出る……!」
 口腔内に出しても構わない。なので鈴口に舌を捻じ込むと、そこで熱い温度が広がっていく。またしても、ゼクスが射精をしたのだ。やはり青臭い味がするものの、それでも美味かった。
 しかし男のものをこうして咥えるのは初めてである。快楽へと導き、そして射精に至らせることに興奮をした。優越感さえ覚える。
 喉に精を通すと、しっかりと胃に流してから解放させる。まだ、ゼクスの下半身は元気であった。年齢相応の反応をしており、まだ楽しめると思った。
「ッは、はぁ、は……閣下……」
 ゼクスの体がだらりと垂れている。射精により、一時的に倦怠感を覚えたのだろう。だが、下半身はより敏感になっている筈だ。下半身に再びキスをしてから、次は裏筋を責める。
「ぁ! はぁ、はぁ……! あ、そこ、やめ、ァ! あ!」
 敏感だということは分かっている。故にここを責めると、男ならば誰でも弱くなることは知っていた。なので体を支配するつもりで、裏筋を飴のようにべろべろと舐めていく。
 ゼクスはこれ程の快楽を知らなかったようで、ひたすらに悶絶をしていた。体を震わせ、そして口を半開きにしているのだ。ここから見ると、最高の眺めであった。
「ぁ、あ……! また、出る……!」
 裏筋を舐めながら、次は空いた手で二つの袋を指で突く。これも誰にもされたことがないらしく、ひどく嬌声を上げていた。
「あッ、あ、あ! ゃ、あぁ! かっか! かっか! もう……!」
「出したまえ」
 命令するように言うと、その瞬間にゼクスが精を吐く。射精の瞬間に顔を向けていた為、こちらの顔に掛かってしまう。ずるとゼクスが顔を青ざめさせた。
「閣下……! 申し訳……」
「これは……仕置きが必要だな。こちらへ来たまえ」
「はい……」
 頭を下げてからゼクスが再び湯に浸かる。その間に、顔に付着したゼクスの精を指で掬っては舐めていく。美味さは変わらない。
 自身の元に寄ってくるゼクスを抱き締め、そしてすぐに尻を擦る。形の良い尻のラインを、正確に指で拾った。
「今から、ここに指を入れるが」
「お、お待ちを……いえ、お好きになさって、ください……」
 顔を再び赤くしたゼクスが自身に抱きつくと、諦めたように尻を振る。自身の言う、仕置きを楽しみにしているのか。これでは仕置きの意味がない。なので尻を乱暴に鷲づかみにすると、強く揉んだ。
「ッ!? は、ぁぁ、ァ……! 閣下……!」
「これでも、気持ちが良いかね?」
「少し、痛いです……いえ、気持ち、いいです……!」
 どうやらゼクスは、痛めつけられることを好んでいる傾向があるようだ。なのでつねると、声を上げる。
「ァ! は、はぁ……! かっか……!」
 そこでゼクスの自身を呼ぶ声音が変わったような気がする。どうにも、呂律が少し回っていないように聞こえたのだ。少し言い換えるならば、幼稚な言い方に聞こえる。
 ゼクスの体が揺れると、周辺に浮かんでいる薔薇がゆらゆらと動いた。それを見ながら、ゼクスの尻の割れ目に指を挿入していく。まずは人差し指で、秘部を触る。
「ぅあ!? かっか、そこは……!」
「ここに、私のペニスが入るのだが?」
 聞きながら、自身の怒張を尻に擦りつけた。膨らんでいる男のペニスを、こうして擦られるのも初めてらしい。生娘のように、恥ずかしがっていた。
「ぁ、大きい……!」
 反応を見るだけで射精に至りそうだった。しかし耐えなければならない。
「……慣らしていくぞ、私とて、我慢ができないからな。特に、君とは初めてだから」
 指で秘部を掻き分けていくのだが、ここはまだ排泄器官として成っている。膣のような性器にはまだ成っていない。なのでゆっくりと揉み、秘部を柔らかくしなければならなかった。
 だが今は湯の中に居るので、血行が良くなっているのだろう。秘部は思ったよりも寛容でいてくれる。おかげで、指先が入る。しかしゼクスの顔が苦しいものに変わっていっていた。だが長い髪が揺れ、それさえも美しいと思ってしまう。
「ゼクス、深呼吸をしたまえ」
「は、はぁ、は、はぁ……ふ、ぅ、ぁ、ア……!」
 言う通りにしてくれると、随分と秘部が柔らかくなっていく。この調子で指先を進め、第一関節、第二関節と沈んでいく。
 順調に沈んでいくのだが、その先に妙なしこりを発見する。確かこれは前立腺だったような気がした。指先で押してみると、そこでゼクスの体に電気が流れたかのように跳ねる。
「ッああぁ!? ぁ、あ……!」
「前立腺が気持ちいいかね?」
「ぁ、あ……ア、もう、ゆる、して……」
 反応からして、相当に好いらしい。味をしめた自身は、前立腺を何度も指で虐めていく。その度にゼクスの体が跳ね、そして白い喉を晒す。
「ぁ、はぁ、は……かっか、おゆるし、を……!」
「ならない。これは仕置きだ。ゼクス」
 加虐心を煽る反応しかしないゼクスが悪いのだ。なので指先で潰すように押していくと、そこでゼクスが達したようだ。水面の薔薇の隙間から、固まった白濁液が浮かんできた。赤色に差し込まれた白色が、よく映えていた。
「ァ、あ……かっか……」
「君は、いやらしい体をしているのだな」
「そうでは……ぁ、ぁ! そうです……!」
 問いに肯定をするならばと、秘部に挿入する指の本数を増やした。二本目の指が入ると、ゼクスが悲鳴を上げる。その時に頭を振るので、金色の髪が空中で散るかのような動きをした。
「ぅあ、あ……! かっか、かっか……はやく、かっかが、ほしい……!」
 縋るように自身に抱きつき、そしてねだる。その姿にかなりそそられる。早く、肥大化したこの怒張を差し込みたいと思った。
「……少し、待ちたまえ」
 自身にあった余裕が一気に無くなる。それくらいに、ゼクスの今の姿は淫らなのだ。
 指を更に増やし、そして抉るように指先で抜き差しを繰り返す。そうしていくうちに、秘部が柔らかくなっていった。いいタイミングだと思い、勢いよく引き抜く。その衝撃でも達したらしく、赤色の中に現れる白色が増えていった。
「見たまえ、君が薔薇風呂をこんなにも染めた様子だ」
「あ、ぁ……」
 何も答えられないらしく、ひたすらに母音を吐いていた。もはや、まともな人間の言葉を発する気がないらしい。口角を上げると、興奮の絶頂にいる怒張を秘部にあてがう。するとゼクスが目を見開き、またしても母音を吐く。
「ぁ、あ、あ……あ……!」
「入るぞ、ゼクス」
 そう言ってから、怒張を秘部に挿入していく。ぬるりと伸縮していくそこは、とても柔らかくなっていた。まるで歓迎をされているかのようだ。
 そしてカリの部分ですぐに引っ掛かると、そこでゼクスの口が少しは動いた。
「ぁ、あ、大きい……!」
 最高の褒め言葉だと思った。なので強く押しつけると、カリがどんどん秘部に沈んでいく。そしてやがては腹の中に入ると、一気に竿の全てが通った。自身の怒張が、全て入ったのだ。
「ぁ……!?」
「っう、ふ……入ったぞ、ゼクス……!」
 ゼクスと体をようやく繋ぐことができた。喜びに満ちたいところだが、今は粘膜に擦り付け、雄としての本能を発散させたい気持ちで一杯である。なので腰を振り、怒張を打ち付けた。その度に水面に小さな波ができ、薔薇の花がこちらにい押し寄せてくる。
「ッはぁ、あ! ぁ、ア……! かっか! かっか! もう、だめぇ!」
「何が、いけないのだ?」
 からかうように聞きながら、ゼクスの腹の中を堪能していく。腰が止まらない。
 かつてこのようなことがあったのだろうか。いや、ない。これが初めてだ。
「ッ……! ぁ、ぁあ! 出る! かっか! でる!」
「出したまえ……! 私も、そろそろ、限界だからな……!」
 一度引き抜いてから、湯の中で勢いよく怒張を腹の中にぶつける。するとゼクスから甲高い悲鳴が漏れ、そして背中が逸れる。同時に果てたらしい。水面の白色の面積を増やす。
「ぅあ、あ……! かっか、かっか……! すいて、おります、かっか……!」
 言いながら自身に抱きつき、そして唇を重ねてくる。幸せな気分であった。薔薇に囲まれ、そしてゼクスと体を重ねているのだ。
 すると力が抜けたらしいゼクスが、こちらにのしかかってくる。それを支えながらも、キスを続けた。唇を合わせ、舌を互いに絡ませる。
「ん、んぅ……! ん、ん……! ふ、はぁ、はぁ……! かっか、もっと、私に、しおきを……!」
 求めてくるのならばと、一度引き抜いてから体勢を変える。浴槽の縁に手を着かせてから、尻をこちらに向けさせたのだ。尻が湯の中から出て、所々に薔薇の花びらが散っている。
 背中に抱きつき、そして再び怒張を秘部に挿入する。先程よりも緩いと思ったのだが、そうでもなかった。中はしっかりと絡みつき、怒張を離さない。
「はッ、は、は、狭いな……!」
「ぁ、ぁあ! ァ……! かっか! すき、すき……!」
 我を忘れてゼクスがそう言うと、興奮が増大していく。なのですぐに激しいピストンをしていった。ぱんぱんと、叩くような音が浴室内に響く。
「ア! あぁ、っあ! おく、だめ! また、でる! でる! ぁ、ア! あぁ……!」
 ゼクスが達した瞬間に自身も達すると、そこで萎えてしまった。しかしキスはしたいと、顎を捕らえて唇を合わせる。
 何度も唇同士を擦り付けると、ゼクスと目が合った。瞳が潤んでおり、可愛らしい。ゼクスと交わることができてよかった。そう思った。
「ゼクス、私も好きだよ」
 そう言って水面の薔薇を掬うと、濡れた長い髪に散らせていた。この姿が、最も美しいと思いながら。