桜が散る頃に

 桜が散る京の街で、とある建物の前で呼び込みをしている男の声が土方の耳に入った。完全にこちらに向けて呼び込みをしているが、元気がとても良い。だがここは何の店なのかは分からないが、見るからに女物の着物を扱うところだということが分かる。店先には、様々な鮮やかな柄や色の反物があるからだ。
「いらっしゃい! いらっしゃい! あ! そこの兄さん! 女装に興味はありますかぁ!」
「……女装?」
 どうして自身に話しかけたのだろうか。そもそも、女装などの趣味はない。なので無視をしようとしたところで、とあることを思いつく。慶喜に、女装させてみてはどうかと。
 慶喜が女装したとなれば、土方は興奮しない訳がない。女物の着物を着て、そして化粧をしている姿を想像する。白い肌にそれらが乗っている姿は、さぞかし美しいだろう。
 なので土方は、男に話し掛けてから女装について詳しく聞いていたのであった。それはもう、かなり真剣に。

 ※

「……で、何で俺が女装を?」
「私が見たいからです」
「何でだよ!」
 慶喜を連れて来た土方は、早速に先程の呼び込みの男の元に向かう。そして慶喜の方を向いてから「あの男を頼む」と言った。勿論、呼び込みの男は快く頷く。しかし慶喜は首を大きく横に振っていた。嫌がっているようだ。
「どうしてです?」
「どうしてって、俺は男だぞ!? だったらお前が女装しろよ!」
 次第に慶喜の声に怒りが満ちてきたが、土方にそのようなものは効かない。なので即答をした。
「嫌です」
 すると呼び込みの男が慶喜を興味津々に見ていた。この男は、呼び込みだけではなく化粧や着付けもするのだろうか。そう考えていると、男が口を開いた。
「お兄さん、着物が映えそうな肌をしていますねぇ!」
「あ? そんなわけな……」
「あぁ、そうだ!」
 慶喜が否定の言葉を返そうとしたところで、土方が間に入る。そして肯定の言葉を放つと、慶喜に鋭く睨まれた。だが土方はそのようなものを気にしている余裕がない。とにかく、慶喜に女装をさせたい思いで一杯なのだ。
「だからこの男をよろしく頼む」
「分かりました!」
 呼び込みの男が元気よく慶喜の肩を叩く。気安く触るなと言いたかったが、今は女装の為に我慢をした。
「では、しばらくお待ちを!」
 そう言った呼び込みの男は、慶喜を連れて店に入ったのであった。

 着付けから化粧まで、どれくらい時間が経ったのだろうか。最初は店の前で突っ立っていた土方だが、前を通る女たちに黄色い声を上げられていた。しかし土方は当然のように無反応で、それよりも慶喜のことが気になる。どのような綺麗な着物を着せられ、そしてどのような化粧をされているのかと。
 出てきたならばすぐに並んで歩きたい。そう思いながら土方は相変わらず動かないでいた。
 そして待ちくたびれたところで、ようやく慶喜と呼び込みの男が出てきた。土方は期待を胸にまずは慶喜を見る。
「土方……あ、あまり見ないでくれ……」
 灰と桃の着物を着ているのが見てから、次に美しく化粧をされている顔を見る。顎髭は残っているものの、美しいと思えた。
 化粧は元から白いのであまり白を重ねる必要がないらしい。肌の色の面影が薄っすらと見える。
「お美しい……!」
「いや、そうだとは思いますが、顎髭を剃るのを、お客さんは頑なに拒否をしていたので……」
 呼び込みの男は困っている様子だった。どうやら、顎髭まで剃ってから化粧をするつもりだったらしい。そこで土方は勘繰るが、自身を萎えさせたいつもりで顎髭を残したのか。だが慶喜の美しさは、土方からしたら廃れて見えることは有り得ない。
「ちっ……わざと顎髭を残したのに……」
 そこで慶喜が舌打ちをしながらそう呟くが、やはり土方の思った通りであった。
 金を払った土方は、慶喜の手を掴んでから足早に歩き始めた。女物の着物を着慣れないらしい慶喜は焦っているが、土方にはとある思いが止まらなくなってしまっていた。
 人混みを避けながら歩いていくが、道行く人々に二人の様子を凝視される。これは慶喜の姿を見て驚いているのたろう。時には笑う者も居るが、今の土方にはそのようなものなど眼中にはない。
「どこに行くんだよ!」
「宿屋です」
 直球過ぎる答えに、慶喜は口を噤んだ。
 今の土方は、興奮が収まらないのだ。今すぐにでも、この姿の慶喜を抱きたい気持ちで一杯だからだ。
 そうしていくうちに一つの宿屋を見つけると、そこにすぐに入った。主人をすぐに目で捉えると「幾らだ」と聞くと、主人は金額を動揺しながら答える。なので土方はすぐに払うと、部屋へと案内してもらった。部屋に二人で入り、襖をぴしゃりと閉めるなり慶喜にじりじりと近付く。
「慶喜様」
「ちょ……! お前、目が怖いって!」
 慶喜から見れば自身の姿がどう映っているのか。そのようなことを考えるが、きっと性を発散させたい雄の姿にしか見えないのだろう。遂には舌舐めずりをすると、慶喜の顔が青くなったような気がした。
「……慶喜様」
 距離が縮まっていくと、慶喜が後ずさる。しかし壁にぶつかったところで、小さな悲鳴を上げていた。そのような姿が、唆られる。土方は我慢ができなくなり、履いている袴を脱ぎだした。
「ちょ、待ってくれ……! まだ……うわ!?」
 袴が畳の上に落ちると、ぱんぱんに勃起している魔羅が飛び出た。慶喜は何度も見ている筈なのだが、見て驚いたのは久しぶりである。女装した姿に、ここまで欲情しているとは思わなかったらしい。
 次に着物を脱げば土方は全裸になるが、次は慶喜の着物を脱がせる番だ。しかしこのまますぐに剥いてしまうのは勿体ないと、まずは手首を掴んでから座らせた。慶喜の体が畳に叩き付けられる形になる。慶喜の目の前には、自身の魔羅があった。それを見せつける。
「ほら、俺のこれが、欲しくはないのですか?」
「待て……! 俺はまだ、そういう気分じゃねぇ!」
「ほう、では……そういう気分にさせますよ」
 そう言った土方は慶喜の後頭部を掴んでから、無理矢理に顔に魔羅を押し付けた。既に我慢汁を垂らしているので、慶喜の化粧をした顔に散っていく。その光景が、何とも卑猥だと思えた。
「化粧が……! ちょ、待っ、うぅ!?」
 唇に目掛けて魔羅を押し付ければ、まずは上下の唇に挟まる。やはり慶喜の唇は柔らかく、そしていつもとは違い唇は赤い。それが土方の興奮を掻き立てた。
「ぅ、う、ひ、土方……はぁ……」
 そして観念をしたらしい慶喜は、隙間を開けて魔羅の侵入を許した。どんどん口腔内に入っていき、土方は思わず息を漏らしてしまう。あまりの、気持ち良さに。
 慶喜を見下ろせば、化粧している顔がよく見えた。まるで慶喜が美しい女にでもなったように見え、土方の興奮は止まらない。この化粧を自身の体液で崩したいと思いながら、慶喜の口腔内にどんどん魔羅を入れていく。
「……っは、はぁ……慶喜様、気持ちがいいです」
「ん、んぅ……! ん、ん!」
 慶喜が言葉を発するには不自由になったところで、掴んでいる後頭部を何度も動かす。まるで、口腔内を気持ちが良い穴のように使っていった。
 狭い粘膜の中に包まれながら、魔羅を何度も擦られていくうちに、土方は射精感を覚えた。なので急いで口腔内から引き抜けば、慶喜が驚いた顔をしている。
「ちょ……! なんで、止め……ぅあ!」
 射精感を維持したまま、魔羅の発射口を慶喜の化粧をしている顔に向けた。そして精液を放出すれば、慶喜の顔によく掛かる。瞬く間に精液に塗れた。
 体をよじらせた慶喜だが、着ている着物が崩れていく。襟が、どんどん開いていくのだ。まるで、散っている桜のように綺麗だった。
「熱っ!」
「はぁはぁ……慶喜様、良い光景です」
 今の慶喜の姿は、とてもいやらしいとしか言いようがない。土方はそれを見下ろした後に、未だに硬度を保っている魔羅を引っ込めた。
「慶喜様」
 息を荒げながら腰を下ろしてから、慶喜と視線を合わせた。そして慶喜の体を動かしてから押し倒すが、抵抗の気力が無くなっているようだ。口を半開きにして、そして顔に掛かった精液を着物で拭うか迷っている。
 畳に寝かされた慶喜は、次にこちらをぼんやりと見ていた。
「土方、そんなに俺のこの姿がいいのか……?」
「勿論です」
「だったら、俺に似た女を抱けばいいだろ」
 次第に慶喜の機嫌が悪くなっていく。こちらを見た次は視線を逸らすが、そのような姿もまた可愛らしいと思えた。今の慶喜にそのようなことを言えば、怒るに違いないので言わないのだが。
「いえ、そのような訳にはいきません。俺は、貴方しかもう抱く気はありません。分かりますでしょう?」
 慶喜の言葉を否定した後にそう尋ねる。一瞬、慶喜は何かに気付いたような顔をしたが、直後にはわざとなのか首を横に振った。自身を試しているのだろうか。
「いや、分からないな」
「でしたら再び、その体にたっぷりと教えますので」
「ふん、やってみろ」
 投げやり気味に慶喜がそう言うと、下品に股を開いた。股間がよく見える。そこは全く勃起はしていないものの、土方としては充分刺激的な光景であった。今は全裸なので当然に、魔羅が更に膨らみかけた。
 それを見た慶喜は挑発でもするかのように、着物の襟をがばりと開く。豊かな胸が晒され、土方はごくりと唾を飲んだ。
「ほら、こんな髭の生えた俺が女装してい……うわ!」
 我慢などもうできない。土方は慶喜の首元に唇を寄せると、皮膚にちゅうちゅうと吸い付く。音が鳴るくらいに吸えば、頭上の慶喜からは熱い声が漏れた。
「っは、ぁ……あ、ん……」
 そして吸っている皮膚に軽く歯を立てれば、慶喜の体はびくりと跳ねる。このまま、痕を施したい。このまま、皮膚に自らがつけた傷をつけたい。土方はそう思いながら、皮膚を更に吸っていく。
「あ、っは、は、ん……ぁ、あ!」
 最後に歯で強く噛めば、慶喜の背中が大きく反れた。その際に股間を触れば、盛大に勃起していることが分かる。強気でいた慶喜は、こうなってどう思っているのだろうか。
「はぁ……はぁ、はぁはぁ……土方、そこは……いや……」
「ふふ、はい」
 即答をすれば、土方は唇を首から鎖骨に移動する。鎖骨の盛り上がっている部分をぺろりと舐めれば、慶喜が甘ったるい声を出した。ここを舐められるだけでも、相当に気持ちがいいらしい。
 鎖骨までも軽く噛むが、やはり慶喜の反応はとても良い。掠れた息を吐きながら、膝をがくがくと震わせる。綺麗に着付けされていた着物など、跡形もなく崩れている。もはや、腰にある帯しか着物の痕跡がない。
 顔にあった精液は、頭を振っているのでどんどん畳の上に落ちていっていた。
「慶喜様、お綺麗です」
「どこが、だよ……!」
 慶喜の声にはまだ怒りがある。しかし股間が盛り上がっているせいで、大きく拒否をできないのだろう。控え目に、慶喜が手を伸ばしてくる。
「あぁ……貴方は可愛らしい……」
「勝手に言ってろ!」
 次に鎖骨から胸に行けば、そこは土方の好きな柔らかさがあった。女の乳房のように柔らかいそこを、舌で満遍なく舐めていく。しっとりとしており、舌がよく滑った。
「ぁ、あ、ぅ……あっ、あ! そこ、だめ!」
 胸の尖りに舌で触れれば、慶喜の反応が明らかに変わってくる。伸ばしていた手を土方の背中に回し、そして艷やかな嬌声を上げるからだ。堪らないと思いながら、土方は尖りを飴のようにじゅるじゅると吸っていく。慶喜は気持ちよさそうに、声を上げ続ける。
 空いた胸の尖りは、指でつねった。そこはとても弾力があり、そして硬い。つねったり指で押し潰したりすれば、慶喜は腰をよじらせながら射精をしようとした。だが土方は未だに股間を触り続けている。射精の予兆を感じ取ると、強く握った。慶喜が小さな悲鳴を漏らす。
「やだぁ! 土方、出させてぇ!」
「なりません」
 短く否定をした後に、股間を握る力を更に強くした。慶喜は苦しげな声を出すが、それでも止める気はない。
 胸をどんどん責めていくと、慶喜が背中をどんどんと弱く叩く。早く、精液を出して果てたいらしい。しかし土方はそれを無視した。
「……っ! 土方、おれ、早く出したい! 土方!」
 遂には、土方は強く胸の尖を噛んだ。慶喜の声が一時的に途絶えるが、すぐに吐き出される。先程のは、相当に慶喜としては好かったらしい。
「っやぁ! 土方、もう、ゆるして! だしたい!」
「駄目です」
 唇を離すが、股間を握る手の強さは変えない。そのまま、鍛えられた割れた腹を舐めていく。太い腰回りを凝視しながら舐めれば、慶喜が気持ちよさげな息を漏らす。女物の着物には似合わない体だが、それでも土方の興奮は止まない。寧ろ慶喜のこのような姿だからこそ、唆られるのだ。
 じゅるじゅると、腹の皮膚も吸っていく。美味いと感じながら、 淫らな肌を味わう。
「ん、んんっ、は、はぁ、土方ぁ……!」
 慶喜の股間はばきばきと血管が浮いている。しかしそれでも土方は手を離す気はなく、ちらりとそれを見ただけだ。
 腹を堪能した後にようやく股間から手を離した。しかし慶喜の股間からは何も出ない。寧ろ、刺激を与えられてから抑圧されたので、出てくる気配がないのだ。
「苦しいですか? まだ、そういう気分にはなりませんか?」
「っ……! な、ならねぇよ!」
「貴方は、頑なですね。ですがそこも、俺は好きです」
 未だに意地を張っている慶喜だが、どこまで続くのか楽しみになっていた。意地を張っているにしろ、していないにしろ、土方としてはどちらも好きだからだ。
 なので土方は次に、慶喜の股間から溢れている我慢汁を指先で掬い取った。指先がよく濡れる。
「慣らしますよ」
 そう言ってから、慶喜の片方の膝裏を持ち上げた。女物の着物と男性器という組み合わせのせいで、かなり不釣り合いだ。しかし土方は口角が上がるしかない。
 指先を淫核にあてがえば、慶喜が何度も息を上げる。もはや、ここを触れられるだけで感じてしまうらしい。これを覚えさせたのは、土方だ。満足げに、淫核に指先を突き立てた。
「っふ……ぁ! はぁ、は……うぁ、くそ、俺は、こんなものじゃ……ぅあ!?」
 指先を淫核にゆっくりと沈める。最後に体を交えてからそれなりに日が経っているので、きつく閉ざされてしまっていた。なので今から入念に解すしかないのだが、この動作ですら土方は好きであった。体が次第に、許してくれるその様が、壮観としか言いようがないからだ。
「う、あ、はぁ、は……! っふ、ぅ、ぁ、あ……ん!」
「気持ちいいですか?」
 指先がどんどん沈んでいくところを眺めながらそう聞くが、やはり慶喜は首を横に振っている。この意地がどこまで続くのが、楽しみになってきていた。
「そうですか」
 きつく閉ざされている淫核だが、指をどんどん飲み込んでいる。日が経っても、体は覚えているようだ。土方の指の感覚を。
「いや、俺は……こんなの、気持ちよく……ぐっ、ぁ、あ!」
 指が第一関節まで入ると、慶喜はいやいやと首を横に振った。そして口からはやはり喘ぎ声に交じって喘ぎ声が出るが、淫核は正直のようだ。歓迎でもするかのように、収縮を繰り返していた。
「ほら、どんどん入りますよ。貴方のいやらしい穴に」
「違う! 俺の体は、ぅ、はぁ……こんなのじゃ……ひゃ! ぁ、あ! そこ、らめぇ!」
 第二関節まで入ってしまったところで、指先が前立腺に当たった。ここは慶喜が好きなところであり、触れた瞬間に理性が崩壊したようだ。唾液を垂らしながら善がる。
「やめ、そこ、おしたら、俺、だめになっちゃう! ひゃ、ぁ、きもちいい!」
「ようやくですか」
 慶喜はもはや、張っていた意地を自ら壊したことに気付いていないのだろう。
 だが土方は淫核を拡げていくことを続けていく。ぬぷぬぷと入っていき、前立腺をたまに押してやる。きゅうきゅうと淫核が指を締めるものの、早く受け入れたいのかどんどん拡がっていっていた。
 指が根元にまで入ったところで、土方はそれを慶喜に伝える。
「ほら、貴方のいやらしい穴が、俺の指を食いましたよ。分かりますか?」
「んぅ……おれの、えっちな穴が……」
 慶喜が背中に回していた手をぎゅっと握るが、その際に爪が皮膚に弱く食い込んだ。しかし痛みはないのだが、慶喜が何かを求めているのが分かる。それの正体を、土方は知っているのだが。
 指を更にもう一本増やそうとしたところで、慶喜が弱く笑う。さすがにこれはどうしたのかと、土方は首を傾げながら尋ねようとした。そこで慶喜が口を開く。
「ぁ、っはぁ……俺のは、いやらしい穴じゃねぇよ……ちげぇよ、膣だよ……ほら、おれの膣に、お前の魔羅をくれよ……はらませてくれよ……」
 慶喜が精一杯に煽ってきた挙句に、土方としては聞き捨てならない言葉であった。女装をしているだけであるが、慶喜としては女のような気分になっているのだろうか。本当に、精を注ぎ込まれて子を成すのだろうか。
「……成る程、膣ですか」
 少し考えるが有り得ない話であっても、この状況では納得してしまう話である。今の慶喜は女物の着物を着て化粧をしているうえに、自らの下半身を膣と呼んでいる程だ。なので土方は信じてしまっていく。
「あぁ……だから、俺のいやらしい膣に、土方の魔羅が、欲しい……!」
 慶喜がそうねだれば、土方は淫核に挿入している指の本数を更に増やしていく。二本、三本と増やした後に、何度も動かしていく。そうしていると、本当に慶喜の下半身には膣があるように思える。
 卑猥な水音を立てながら、ようやく指を引き抜いた。慶喜の淫核、もとい膣はくぱくぱと開閉を繰り返している。
「種付けしますから」
 息が大きく荒くなっていきながら、勃起している魔羅を取り出した。ここは限界を迎えており、玉袋も竿も膨れている。今すぐにでも、精を放ちたい見た目をしている。
 まずは慶喜に見せつけると「魔羅だ……」と喜んでいた。
「はやくぅ……」
 慶喜自ら足を大きく開くと、膣をよく見せた。だが土方は慶喜の体を持ち上げると、四つん這いにさせてからその背中に伸し掛かった。魔羅を入れる前に、慶喜の股間を強く握る。
「貴方には膣があるのでしょう? ここは、貴方には本来はあってはならないものなのでは?」
「やだぁ! 違う!」
 首をぶんぶんと振れば、慶喜の無で上げている髪が落ちていく。額や耳が隠れていくので、幼いように見える。
 そして着物は殆ど脱げており、布を羽織っているだけのようにしか見えない。帯は、外れかけていた。
「強情な御方だ……」
 魔羅を膣にあてがうと、ゆっくりと押していった。先端が、ぬちゅりと音を鳴らしながら膣に入っていく。普段ならば先端のくびれのところで引っ掛かるのだが、今回はそのようなことはなかった。本当に、女の膣のように順調に入っていく。
「っは、ぁ……! あ、あぁ、んっ……!」
 締め付けは凄まじい。いつもよりも狭く感じる。
「慶喜様……! 本当に、貴方の膣は気持ちがいい……! これが無ければ、俺は満足なんてもうできませんよ」
 心からの褒め言葉が出れば、慶喜の膣は更に狭くなる。褒められて嬉しいらしい。本人はただ喘いでいるが、とても可愛らしいと思った。
 先端の括れを越えて、竿が入っていく。慶喜の膣をどんどん責めていく毎に、包み込んでくるような感覚があった。まるで、本当に種付けをされたいとでも言うのか。
 同時に股間を握る力を強くしなければならなかった。慶喜はやはり男故に、今すぐにでも射精をしたいようだ。
「っあ、あ! はぁ、あ……や、ぁ、っ、はぁ、ん、あっ、ひゃ……!?」
 竿から先は、先端よりも遙かに容易く入る。ゆっくりと挿入していたが、根元が近くなると一気に叩きつけた。慶喜の体が、尻が震える。
「はぁ、は……入った……慶喜様の膣に、俺の魔羅が……!」
 慶喜の逞しい背中を見るが、今はどのような顔をしているのか分からない。きっと悦に浸り、舌や唾液をだらしなく出しているに違いない。しかし今は確認する余裕などないので、土方はゆっくりと腰を振っていく。
 一方で慶喜の股間がぱんぱんに膨らんでおり、破裂でもするのかと思えるくらいに張り詰めている。だがここで果てさせる訳にはいかない。今の慶喜を、女として抱いているのだから。
「あ、あっ、もう、手を、離して、お願い! 土方、俺、もう無理!」
「なりません」
 ぴしゃりと断ると、土方の腰の動きがどんどん激しくなっていった。そして肌と肌がぶつかる音が聞こえてくる度に、膣の中の熱が高まっていく。慶喜の体が悦んでいる証拠である。
 ぱんぱんと乾いた音が鳴っていくと、慶喜の喘ぎ声が変わっていく。まるで、苦しみが含んでいるように思える。
「あ、もう、だめ! っお、お! おれ、もう、だめ!」
「まだ、貴方の膣は満足していない筈です」
 慶喜は腕で体を支えられなくなったらしい。体が畳の上に崩れると、土方も共に体を落とす。その際に、魔羅が深く突き刺さったような気がした。ぐぽ、と腹から好い音が鳴る。 
 結合部からは相変わらず卑猥な音が鳴り響く。
「っや、ぁ! やだぁ、おにぃ!」
「鬼で結構」
 鬼など、前から言われ慣れている。だが魔羅が深く突き刺さったからには、平静さをあまり保っていられない。鬼など、慶喜に何度も言われるのかもしれないが、それでも土方は容赦なく魔羅を打ち付けていく。
「っは、あ、ぁ! おっ、お! そこ、おれ、だめぇ! はぁ、は、はぁ、もう、だしたい! せいえきを、だしたい! ひじかたぁ!」
「出さずに果ててください」
 眉間に皺を寄せた土方だが、そこで慶喜のうなじがちらりち見えた。あまり見たことのない部位だが、かなり淫猥に思える。なので首を伸ばしてから、うなじをべろりと舐めた。ほんのりと汗の味がするが、その瞬間に慶喜の体が震える。
「っやぁ! ぁ、あ……おれ、でてないのに……なに……」
 どうやら慶喜は果てたようだが、土方はずっと股間を握って射精を妨げていた。なのでこれは果てたと呼ぶべきだろうか。そう思ったところで、股間から手を離してしまう。だが慶喜の股間は張り詰めたまま、精液は一滴も出ない。
「はっ……は! おれ、だしたはずなのに……」
「出ていませんが? まぁ、いいでしょう。俺がまだ出していないので、もう一回やりますよ」
 そう言って、土方は再度慶喜の股間を握った。慶喜は嫌がる素振りを見せたが、土方はそれに構わず握る力を強めた。
「ゃ、あん……!」
「ほら、動きますよ」
 土方は言う通りに腰をどんどん揺らしていく。激しい律動となる頃には、慶喜の体が赤みを帯びている。着物の色のせいもあってか、桜のように見えた。しかし桜とは綺麗という言葉を連想させるが、必ず散ってしまう儚いものだ。それを思うと、少しだけ腰の動きが鈍くなってしまう。
 だが、慶喜は植物ではなく人間だ。咲くことはなっても、散る時はまだ先である。それも、一度だけだ。なのでその考えを持ちながら、腰を打ち付ける動きを早めた。すると膣ではなく、子宮口に魔羅の先端がよく当たる。良い音や感覚があった。
「慶喜様、貴方は散ってもなお、美しい……」
 うなじから首のあたりを舐めると、慶喜の肩が大きく跳ねる。ここを舐められただけでも気持ちがいいらしい。
「っは、ぁ! ぁ、あ、らめ、もう、ひじかたぁ!」
「はぁ、はぁ、慶喜様、好いております。慶喜様、慶喜様……!」
 そしてうわごとのように慶喜の名を呼びながら、子宮の中に精を吐き出した。長い射精をしている間に、慶喜は悲鳴混じりの嬌声を上げる。
「ひゃぁあ! ひじかたの、こだねが、はいってくるぅ!」
 射精がようやく終えた頃には、土方の魔羅は萎えていた。そして慶喜のうなじには汗の粒が浮いており、とても色っぽい。だがそこで土方は腕が疲れたので、慶喜の股間を解放すると共に、自身の魔羅を抜く。膣からはごぽごぽと精鋭が流れ出るが、これで孕んでくれたのかという期待をしてしまう。しかし、その期待もまた桜のように儚いのだが。
 そして慶喜の体を仰向けにさせた。見れば慶喜は大量の涙を流しており、化粧がほとんど落ちていた。だがその様が良いと思え、唇を寄せた後に股間を見る。射精を一度もしておらず、とても辛そうだ。
 小さな溜め息を漏らした土方は、股間に再び手を伸ばす。その時に慶喜はまた股間を握って射精を妨げると思ったらしい。短い悲鳴を上げるが、それを無視して股間を手で優しく包んだ。そしてゆっくりと上下に扱いていく。
「あぁ、あ、きもちいい、おれ、おとこじゃないのに、きもちいい……!」
 背中を大きく反らせているが、慶喜としてはこれも待ちわびていた快楽らしい。腰を震わせた日に、勢いよく射精をした。土方の手が精液に塗れる。
 そしてもう一度扱いてやろうと思ったが、そこで慶喜の股間は萎えてしまう。土方は、少し残念に思った。
「ん……土方……」
 そこで慶喜が自分自身の手で、腹に触れた。そこは先程精液を放ったところにあたるが、満足そうにしている。
「土方……また……今のような、桜が散る頃に、孕ませて欲しい……」
 慶喜の声は小さくなっていくが、顔には笑みが浮かんでいた。それを見た土方は、綻んだ表情を返す。
「はい、必ず」
 二人でそのような約束をしながら、ゆっくりと口吸いをしていったのであった。改めて、永遠を誓い合うように。