夢中(于惇)

夢中

于禁が寝る間も惜しみ、夜中の自室にて竹簡に墨を含ませた筆を走らせている最中であった。薄い着物に、髪を解いて緩く紐で結んでいる格好である。
この日は日暮れからその作業をしているが、今は恐らく一番夜の深い時間まで経過しているであろう。疲労や眠気が見えてきた于禁だが、大きな机の上には竹簡の山がまだある。幾つもの戦の後に、竹簡が溜まってしまったらしい。仕方のないことであるが。
なのでそれをちらりと見るとまだ眠ることはできない、と溜息をつきながら視線を筆の先に戻していく。決して、気を緩めないように。そしてしばらくしたら、自室の灯りが漏れているからと夏侯惇が来るのではないかという期待もしながら。

それから、竹簡を幾つも片付けていった頃である。限界が来てしまった于禁はつい気を緩めてしまったのか、瞼が自然と降りる。すると机に突っ伏して、眠ってしまったのであった。

瞼を上げて意識が戻ると、于禁はまず机の上の竹簡を確認しようとした。だがしかし今居る場所と言うのは、見覚えしかない部屋の寝台の上である。時間帯は意識を失う前とほぼ同じだろう。
「ここは……夏侯惇殿の寝室……?」
于禁の記憶の限りでは、そうとしか言いようがない。だが先程までは自室に居た筈であるのに、と首を傾げていると寝室に人の気配が感じられた。気配は恐らく一人だが、確実に夏侯惇だろう。
そう思った于禁だが、夏侯惇の寝室に無断で入っている形である。なので于禁は謝罪の言葉を探したが、なかなか見つからない。諦めた于禁は、まずはとてもシンプルな謝罪をしようと構えた。
「……于禁?」
于禁の視界に薄い着物姿の夏侯惇が入る。しかし于禁の知っている夏侯惇とは、外見が少し違う。
まずは髪型だ。ほとんど髪をかきあげている髪型であるが、目の前に居る夏侯惇は前髪と呼べる部分があったり、見るからに全体的な髪の長さが違う。大変、おかしなことであった。眼帯をつけていることに関しては変わりないが。
なので夏侯惇を見て謝罪の為に頭を下ろすよりも、先に更に傾げてしまう。
「夏侯惇殿、でしょうか……?」
「そうだが?」
于禁が呆然としていると、夏侯惇は笑いながら寝台の上に乗った。すぐに于禁の方に寄ると「待ってくれていたのか?」と言ってから、于禁の返事を待たずに押し倒して誘惑し始める。頬を手で包んでから擦り、唇を合わせながら。
夏侯惇からの誘惑など、すぐに負けてしまう于禁は抵抗をしようとはしない。なので寧ろ夏侯惇の眼帯を外してから腰に手を回すと、慣れた手つきで帯を解き始める。
そこで、寝室の扉を叩く音が聞こえた。しかし叩く回数や間隔からして、かなり不自然である。于禁は何かと扉の方を睨むが、夏侯惇は見下ろしている于禁の方へ疑問の視線を向け始めた。
「……お前は、本当に于禁か?」
「えっ……?」
口をぽかんと開けると、部屋の主の返答も聞かずに寝室の扉が開いた。そこにはもう一人の薄い着物姿で冠を被り簪を刺している于禁が居て、部屋の様子を見るなりすぐに驚きと激しい怒りが混じった赤い表情を作る。
「夏侯惇殿! 其奴は!」
夏侯惇は今見下ろしている于禁と、つい先程来た于禁を交互に見た。少し考えた後に、押し倒している于禁から離れる。そして感情を煮えたぎらせているの方へと歩み寄ると、頬を手でそっと擦った。すると于禁は、驚きと照れによる赤い表情へと変わっていく。
「……同じだな」
何かを感じたのか満足げな様子の夏侯惇は、その于禁の腕を取って寝台へと引いていく。待って欲しい、と于禁は反論するが聞く耳を持つ気は無いようだ。なので観念した于禁は既に寝台の上に居る、自身とかなり似ている人間を鋭く睨む。
その隣に座らせると、夏侯惇は二人の前に向かい合って座った。並んでいる二人を見ると、夏侯惇は納得したような顔をする。
「よく分からないのだが、お前らは同じ人間としての于禁だ」
「えっ……?」
動揺している于禁の簪や冠を夏侯惇が外すと、長い髪がさらりと降りていく。そこで夏侯惇は二人を見比べている。
「やはり、どちらも同じだな」
小さく笑った夏侯惇は、座りながら眼帯を外してから着物を脱ぎ始めた。髪を降ろしている于禁が「お待ち下され!」と言う。しかし髪を纏めている于禁は何も言わずに、夏侯惇の脱衣を手伝った。
髪を降ろしている于禁は、それを見て体をわなわなと震わせる。すると負ける訳にはいかないという謎の対抗心が燃え上がると、夏侯惇の背後へと回ってから抱き着いた。
夏侯惇の着物を全て取り払ったところで顎を掴み、舌を出して唇を割って侵入していく。すんなりと口腔内に入ってきた舌を、夏侯惇は受け入れる。
一方で髪を纏めている于禁は夏侯惇の膝を開き、既に勃起している竿に手を伸ばした。先走りが垂れているので、それを潤滑油にして手で扱いていく。
「んぅ、ん! んんっ、ん」
唇を合わせている隙間から唾液をだらだらと垂らすと、腰がカクカクと動いた。竿から精液を出す前触れだろう。しかし髪を纏めている于禁は竿をぐっと強く握って阻止すると、夏侯惇の膝が大きく震えた。射精ができないので、腰を揺らして限界を迎えられない竿を強調しながら。
髪を降ろしている于禁がそこでようやく唇を離すと、夏侯惇の唇がふやけているように見えた。それを嬉しげに見た後に、髪を纏めている方の自身を睨む。
「もう良い、下がれ」
髪を纏めている于禁はそれを無視して、無言で火花を散らす。なので夏侯惇がその二人の雰囲気止めようとした。
「下らないことで争うな」
息を切らしながら、夏侯惇は仰向けに倒れる。膝を大きく開き二人の于禁に、入口がよく見えるように見せた。それも、強気の表情で。なのであまりの魅惑的な様子に、二人の于禁は息を飲む。
「解してなどいないから、丁寧に解せ」
髪を降ろしている于禁は固まったが、髪を纏めている于禁はすぐに行動に出た。寝台から離れて近くの棚から香油を取り出した。陶器製の容器に入っているのだが、揺らしてみたところあと半分程しかないことが分かる。香油の量を把握した後に、寝台に戻っていく。
容器を開けるとそれを手の平に垂らしてから、再び封をして近くに置く。指まで満遍なく広げると、夏侯惇の入口に指先を当てた。縁を腹の指で撫でて、夏侯惇の息が切れ始める。
「っん……は、ぁ、あっ……」
髪を纏めている于禁に触れられた途端に、夏侯惇の表情はすぐに崩れてしまった。片目を細めて口角を上げると、更に腿を広げる。もっと深くを触れて欲しいのだろう。
「何とも厭らしい……」
普段はとても厳しい顔をしている于禁だが、夏侯惇のそれを見て眉間の皺が取れかけていた。髪を纏めている于禁がだが。
しかし一方の髪を降ろしている于禁は、眉間の皺が濃くなるばかりである。なので髪を纏めている于禁が置いていた香油の容器を取ると、開封してから同じように香油を手に馴染ませた。髪を纏めている于禁を邪魔だと言わんばかりに、ぐいぐいと肩で押す。
「……何をする」
元に戻ったように、髪を纏めている于禁の眉間の皺が深く刻まれていく。機嫌が悪そうに髪を降ろしている隣の自身を鋭く睨むと、夏侯惇の入口に中指を突っ込む。
控えめで小さな悲鳴が聞こえたので、そのまま髪を纏めている于禁はずぶずぶと浅く出し入れをした。それに負けじと髪を降ろしている于禁も、夏侯惇の入口の縁に人差し指で触れる。
まだ指を二本まで受け入れられないので、夏侯惇は首をふるふると横に振った。
「ッぁ、は、あん、やめ、まだ入らないからぁ……!」
へそを曲げた子供のように、髪を降ろしている于禁はムッとした表情も混ぜる。そうしている間にも、髪を纏めている于禁は夏侯惇の入口に指をどんどん進めていっていた。時折、指を曲げてぐにぐにと粘膜を指先で押している。
「……いえ、入ります故」
髪を降ろしている于禁は夏侯惇の卑猥な入口を凝視すると、人差し指で髪を纏めている于禁の中指を退けるように挿入しようとした。縁を拡げるように指をぐっと押し込むと、いつの間にか柔らかくなっていたのかそれを受入れ始める。なので髪を降ろしている于禁は、躊躇なく指をずぶずぶと進めていった。
「ぁ、あ!? あ……っは、ァ!」
すると二人の指が、前立腺にぶつかったらしい。夏侯惇は腰をカクカクと震わせながら、射精をした。しかしその際に、二人の于禁の顔に濃い精液がかかってしまっている。特に口元に。夏侯惇はそれを拙くなった言葉で指摘をしようとしたが、中に入っている指の動きが激しくなったので無理だった。
夏侯惇は口から喘ぎ声を出し、尻の入口からは粘度のある水音が絶え間なく鳴る。脳の全ての思考が興奮に追いやられると、先程のことはどうでもよくなったらしい。尻の中で蠢く指の動きに悦びながら、すぐに二度目の射精をして二人の同じような箇所に向けて噴出させる。
二人は唇の端にのみ付着した精液を舌で舐め取ると、髪を纏めている于禁は夏侯惇の方側の胸の粒へと顔を近付けた。そして舌を出してそれを転がすと、口に含んでから思いっ切り吸い上げる。夏侯惇は背中をしならせ、法悦の声を上げた。
それを見てとても小さな舌打ちをした髪を降ろしている于禁は、またしても同じように空いているもう片方の胸の粒を口に含む。そこから乳でも出てくるかのように、強く吸った。
すると夏侯惇は乳が出て来るのではないかと思いながら、両方の胸の粒を吸われていく。
同時に、尻の入口には二人の指がより深くまで入っていった。人差し指や中指が、根元まで到達しそうである。
「っあ、は、ぁ……ん……きもちいい、っや、アぁ、もっと……」
二人の後頭部にそれぞれ手を伸ばした夏侯惇は、やんわりと撫でた。二人の于禁はあまりの嬉しさに、とうとう粒が取れるのではないかと思う程に口で吸う。
すると夏侯惇は早くも薄くなった精液を弱く垂らすと、背中を弓のように大きく反らせた。だが胸を吸い付いてくる唇たちは離れようとしない。それに尻の中も同時に弄られているので、思考が真っ白になっていく。
なので本当に乳が出てしまうのではないか、そう思った夏侯惇はそれを無意識に口にする。あまりの気持ち良さに、涙を垂らしながら。
「っや、ぁ! ちちが、出る! ぼにゅうが、でるからぁ! らめ、でたら、らめ、ァ! ゃ、あッ、はぁ、ん、ァ!」
二人の口の中の粒は、それぞれ大きく腫れている。その言葉を聞いた二人は、歯を弱く立てながら吸い上げた。
夏侯惇は高い悲鳴を喉から響かせながら、背骨が折れてしまう程に逆に曲げる。腹も太腿もつま先も、どこの皮膚も張りつめさせた。そして、尻の中の粘膜でさえも。
精液を出し尽くすと、夏侯惇は全身の至る箇所をぐったりとさせる。しかし二人はまだ満足していないのか、ぐいと指を押し込むと根元まで埋まっていった。
「……ぁ、っはぁ! ア、ぁん……ぶんそく……」
声や体を震わせながら、夏侯惇は于禁の名を呼ぶ。表情は緩みきっている。
それに応じるように、二人は粒から唇を離していく。二本の唾液の糸が、予想通りに腫れている粒と繋がっていた。しかしそれは刹那的なものであり、すぐに切れてしまう。
夏侯惇は力の入らなくなった太腿にできるだけ力を込め、開きたかったが全開まで開けないようだ。なのでそれを見かねた二人は、それぞれ空いている片方の腕で膝の側面が寝台の上におおよそ着くまですぐに開く。
竿が萎えているが、入口は収縮を繰り返している。
「入るまでは、まだ解せてはいませぬが」
髪を纏めている于禁がそう案じるが、夏侯惇は首を小さく横に振った。
「だがおまえらも、つらいだろう……」
微かに笑った夏侯惇は、二人に両手を伸ばそうとする。しかし二の腕が上がらず、すぐに寝台の上にぼとりと落ちていった。それを見かねた髪を降ろしている于禁は、指を一旦引き抜く。
「……御身体を、大事にして下だされ」
眉を下げながらそう言うと、髪を降ろしている于禁は夏侯惇と僅かに唇を合わせた。自身も隣にいる自身も、怒張が限界なのは明らかなのだが。
「今は、めちゃくちゃにされたい……おれは、だいじょうぶだ……」
髪を纏めている于禁はそれに耳を傾けていたものの、ここに来る前の疲労のせいなのか我慢が効かなくなっているらしい。自身の手の指を、もう一本追加した。夏侯惇は息を漏らして喘ぐと、それぞれの指を不規則に動かしていく。夏侯惇は少し苦しげである。
関節が前立腺に当たると、夏侯惇の様子はやはり大きく変わった。苦しいという言葉などすっきり消えていて、快楽に負けてしまっている。その証拠として、突然に髪を纏めている于禁の指をきつく締め付けたからだ。
「ッア、ぅあ、ぁ、はやく、ほぐして……!」
腰を妖艶に振ると、その様子に髪を降ろしている于禁も我慢などできなくなっていた。中指を再び入口に入れると、二人の太く長い指三本がぎゅうぎゅうに詰め込まれる。更に、髪を降ろしている于禁はもう一本指を追加しようと縁を広げていく。
二人がぐにぐにと指を動かすと、髪を降ろしている于禁の二本目の指先が縁にめり込んでいった。合計で四本の指が入り、今の時点では尻の入口に限度がある。なので夏侯惇は、歯を食いしばって苦しいと訴えているような顔へと戻していく。
髪を纏めている于禁はそのような顔を崩すように、胸の粒に唇を触れる程に這わせた。思惑通りに顔を崩すと更に口を開き、舌を覗かせる。二人はその瞬間に、尻の中の粘膜の至る箇所を指先で捏ねた。前立腺に強くそれが当たる。
すると夏侯惇は快楽の沼に突き落とされ、自力では出られなくなってしまう。
「ッひぁあ! ぁア! らめ、イくから、もうらめ、ゃ、ァ!」
夏侯惇は拒絶の言葉を吐くが、体はとても善がっていて正反対である。そして下腹部の皮膚が痙攣したと思うと、次は伝染するように粘膜が蠢いた。二人の指を嬉しそうに食い、奥へと飲み込もうとする。それを指でしっかりと感じた二人は、興奮しながら指を一気に引き抜いた。そろそろ、頃合いだろうと思って。
関節が粘膜の至る所を擦り、夏侯惇は喉から息を大きく吐く。
「ぁ、あっ、はぁ、ぶんそく……」
入口はぽっかりと穴が開いており、中の桃色の粘膜がうねっていた。同時に夏侯惇の顔からつま先まで赤く火照っていく。夏侯惇は二人を焦点の定まらない片目で見ると、早くとせがんだ。なので二人は息を荒げながら、それぞれ着物を素早く脱いでいった。
二人の我慢などもうできないのを夏侯惇は分かっているのか、期待の言葉を垂らす。
「おっきいの、はやく……」
着物が取り払われると、やはり二人の怒張はそそり勃っていた。夏侯惇は無理矢理に片目の焦点を合わせると、それを見て嬉しそうに笑う。
「分かっております」
髪を降ろしている于禁がそう言うと、髪を纏めている于禁が鋭く睨む。ここは仕方なく譲ると、髪を降ろしている于禁は夏侯惇に覆い被さった。しかし髪を纏めている于禁がそれを止めると、引き剥がす。かなり怒った様子である。
「何故、私の前で独り占めをする?」
髪を降ろしている于禁は睨み返した。髪を纏めている于禁が夏侯惇を起こすと、背後からきつく抱き着く。肋骨のあたりに両腕を回しながら。
何が起きているのか分からないくらいに、夏侯惇の頭はふわふわしている。その証拠として、眉も目尻も下がり切っていた。
なので反応を鈍くしていると、髪を降ろしている于禁が夏侯惇の膝裏を持ち上げた。そして怒張を尻の入口に充てがうと、ようやく今の状況に遅くだが反応できたらしい。だが小さく短い声を吐いた瞬間に、怒張の先端が入り込む。
「っは、ぁ、あ! ァ……うぁ、ひ、ぃあ! ァあ!」
ごつごつとした指が四本も入っていれば、怒張など少しは容易く入るだろう。髪を降ろしている于禁はそう思ったが、やはり無理があったようだ。怒張のくびれが、なかなか入口の縁を通り過ぎてくれないでいる。
髪を降ろしている于禁は先端だけでも締め付ける気持ち良さに抗いながら、くびれを必死に通していった。
「ふぅ、うっ、ふっ、はっ!」
眉間には割れる程の皺を寄せると、腰を押し付けていく。
一方で髪を纏めている于禁は手持ち無沙汰であるので、夏侯惇の体中を手のひらで撫でていった。まるで愛玩動物を可愛がるように、肌の触り心地を楽しむ。
それが擽ったいのか、夏侯惇は体を細かく捻ろうとした。だがその間に、髪を降ろしている于禁の怒張の先端のくびれがようやく入口を通ったらしい。擽ったい感覚など無くなってしまい、夏侯惇はただ喘ぐ。
背を真っ直ぐにのばそうとしたが、背後から抱き着いている髪を纏めている于禁に拘束されている。なのでそれから解かれる為に精一杯暴れた。しかしその拘束は微塵も外せない。
「……あ、ぁ! ァ、っあ、あつい……ひ、きもちい、い、ぁ、もっと、おくに、ちょうだい……!」
髪を降ろしている于禁は短く返事をすると、ずるずると少しずつ怒張を収めていく。中は欲に飢えているのか、粘膜が怒張によく纏わりついてくる。その感覚におもわず「流石……」と呟いた。
前立腺を掠めると夏侯惇は背中を反ることができない代わりに、顎を上げて尻に力を込める。そして快楽に染め上がった息や声を漏らすと、ほぼ無色透明に近い精液を少量垂らした。
その際の夏侯惇は舌を自身の意思で仕舞えないのか、唇の間からよく見えている。なので髪を降ろしている于禁は顔を近付けてから、唇を合わせると舌を啄むように吸い上げた。夏侯惇は一瞬だけ目を見開くと、すぐに目尻が垂れていく。
味わうように何度も舌を吸い上げると、その間に怒張の挿入を早めた。夏侯惇はどちらに集中したら良いのか分からないでいると、髪を降ろしている于禁が唇を離す。だがすぐに背後の髪を纏めている于禁が夏侯惇の顎を掴むと、代わるように唇を合わせて舌を絡めてすぐに顔を離す。
すると夏侯惇はあまりの気持ち良さに次もできるか分からない射精をしようとすると、髪を降ろしている于禁の怒張が根元まで入る。そして夏侯惇の下腹部、奥のくびれの辺りから奇妙な音が聞こえた。ごぽりという音が鳴ると、尻の中で怒張を更に締め付ける。あまりの締め付けに、髪を降ろしている于禁は大量の濃い精液を撒き散らす。しかしそれだけでは満足しないので、くびれの辺りを突き始めた。
「ぁ! あっ、ぅ、ァ! そこらめ! ッぁあ、お、あっ、イく、ぁ! イぐ、ひ、ぁ、イぐゥ!」
結合部からはごぽごぽと精液が揺れる音と、それに体同士がぶつかる音が響いた。それ程に、激しいものである。
なので夏侯惇は善がり狂い、髪を降ろしている于禁は種付けでもするように腰を振る。髪を纏めている于禁は更に苛めるように、胸の両方の粒をぎゅうぎゅうと摘んだ。夏侯惇の体が大きく痙攣し、髪を降ろしている于禁が再び精液を吐き出した。先程より濃度も量も小さい。
全て出し切ると、髪を降ろしている于禁が夏侯惇の下腹部に触れる。
「ここに、私の摩羅が入っておりますが、分かりますか?」
夏侯惇は激しい息切れをしながらこくこくとただ頷く。髪を降ろしている于禁は自然と笑うと、まだ入っている怒張を抜きたくないと思っていた。しかし張り詰めていた怒張が次第に萎えていっているので、名残惜しげに引き抜いた。入口からは、精液が重力に従って流れ出る。
「……次は、私ですな」
髪を纏めている于禁は夏侯惇の首筋に舌を這わせると、腰を持ち上げた。まだ精液が流れ出る中で、下から突き上げるように怒張を挿し込む。入口は女の股のように熱く柔らかい。なのでぬぷりという音を鳴らしながら、血管がよく浮き出ている怒張のくびれをすんなりと入れる。
「ひ! ッあ、ぁ……ん……」
そこから一気に怒張を奥のくびれにまで貫くと、夏侯惇は喉から声ではなく息を出し始めた。
「っは、はっ……は……!」
腰をより強く掴んでピストンをすると、夏侯惇の萎えている竿が揺れた。髪を降ろしている于禁はそれを目で追うと、手を伸ばしてそれを包み込む。
「ぅあ!? ぁ、あっ、もうそこ、らめ、ぁア、ァ、あっ!」
やわやわと揉むと硬くはならないが、夏侯惇にとある変化が訪れた。
「やめ、なんかでる……! あっ、イく、ァ、ん、ぉ! あっ! らめ、イっちゃう、ァ、あぁ!」
奥を強く突かれて萎えた竿を擦られると、夏侯惇の中で限界を大きく超えてしまったらしい。体を震わせると、対面に居る髪を降ろしている于禁に完全に無色透明の液体をかけてしまう。
だがそれは潮なのだろう。髪を降ろしている于禁は、自身の体にかけられたものなど気にしていない。寧ろ喜ぶと、潮を噴いた直後であるのに奥を突かれている夏侯惇と唇を合わせる。
そこで髪を纏めている于禁も、夏侯惇の中に濃い精液を吐き出す。同時に熱く荒い息も背中に吐き出した。
「っは、あ、ぁアん……」
すると髪を纏めている于禁の怒張がすぐに萎えていった。
「ん……すき……」
夏侯惇は自身の下腹部の辺りを擦りながら、緩みきった顔でそう言う。二人の于禁はその返事をほぼ同じタイミングで放つ。
髪を降ろしている于禁はどうしてタイミングが被ったのかと、髪を纏めている方に睨む。しかし髪を纏めている于禁はそれを無視してから、萎えた怒張を引き抜いた。
「体を清めますので」
淡々とそう言うと、ぐったりとし始めた夏侯惇の体を優しく抱くと持ち上げる。尻からは残った精液が垂れると、少しの溜息をついた後に、髪を降ろしている于禁も後処理をしていったのであった。
寝台は大きいので三人で川の字に並んでも寝られる。なので今にも眠ってしまいそうな夏侯惇を真ん中にして、二人の于禁で挟むという格好にした。
そして最初に夏侯惇が眠り、次に髪を降ろしている于禁が眠っていく。最後に髪を纏めている于禁が「元の場所に戻れるのだろうか」と、かなり今更であることを思った後に眠った。

目が覚めると、自室の机に突っ伏していた。陽が昇り始めている。なので于禁は大層驚きながら、今の状況にとても後悔していた。気を緩めたまま夜を明かしてしまったことを。
だが眠っている最中に奇妙な夢を見たことに気付いたが、どのような夢をなのかは断片的にも覚えていない。なのでそれに首を傾げてから、椅子から立ち上がって身支度を始めたのであった。