その誓いは、

 二人で握手を交わした後に、再度ワインを口に含む。味は今まで飲んできたものよりも良く、そして度数が高いように思える。いや、シャアを目の前にして緊張しているに違いない。
 シャアに「組まないか」と述べられた時は大層に驚いた。噂には聞いていたのだが自身よりも鋭い勘、そして二十歳という若さとは思えない指揮能力。全てが自身よりも凌駕している。
 シャリアはワイングラスを揺らしながらそう考えていると、シャアがワイングラスをテーブルに置いた。そしてこちらに近寄る。ザビ家への復讐以外に何か秘め事でもあるのか、或いはそれを自身に話してくれるのかと期待をしてしまう。
「シャリア……君とは良い仲になれそうだが……こちらに来てくれないか?」
 シャアに手招きをされた。だがワイングラスを持ったままでは応じられないと、シャア同様にグラスを置く。
「はい、いかがなされましたか」
「こっちだ」
 そのまま連れて行かれたのはシャアの私室である。そういえば上官の私室は初めて入るなどと想いながら、見渡してしまう。荷物など何もなく、まるで人間がここで生活していないかのような無機質さだ。少し、シャアの人間らしくない側面に怯えてしまう。
「分かるか? 私は、君と深い関係になれそうな気がするんだ」
「深い仲、とは?」
 普段が勘が鋭いので人の意図など容易く分かっている。しかし今はシャアの思惑が分からず、シャリアは答えを早く求めてしまう。再度、確認をするように訊ねた。
「大佐、深い仲とは一体……?」
「君は罪な男だ。分かっているだろう?」
 するとシャアに手を引かれた後に、ベッドに押し倒された。シャリアの年齢になれば、もう子どもではない。自身はシャアのように大人と子どもの間を彷徨う年齢ではない。それくらいは分かっているのだが、そこでようやくシャアの考えが分かった。
「大佐……! 私は……!」
「私は、君を見て感じたんだ。まずは体から繋がれそうだと」
 シャアが今から行おうとしているのはセックスだ。それ以外はないし、シャアはからかっている訳ではなさそうだ。
 唇を噛み締めてしまったシャリアだが、悪くはないと思えた。まだ知り合ったばかりの人間、ましてや男に体を許すことが。
「おや、失敬。まずは素顔を見せなければな」
 仮面を身に着けている事情は分かるし、素顔がどのようなものであろうと気になるものは気になる。シャリアはシャアの仮面を見つめたまま口を半開きにし、仮面を見つめる。
 仮面の先には、どのような顔があるのか。どのような目があり、自身を見ているのか。
 気になって仕方がなくなったシャリアは、手を伸ばして仮面に触れる。もはや相手が上官だということは関係ない。
「うむ、では、君が外してくれるか? シャリア大尉頼む」
「はい……」
 まずはヘルメットを持ち上げる。案外重いのだが、これは銃弾の直撃などを免れる機能としてもありそうだ。そう思いながら、ヘルメットを取った。僅かに見えていたが、やはりシャアは綺麗な金髪だ。触れてみれば、束は綺麗な布のようにさらりとしている。
 ベッドサイドにヘルメットを置いた後に、次はゴーグルのような仮面に手を伸ばす。これを取り払えば、あとは素顔が見えるのみ。シャリアは胸を高鳴らせながら、仮面を外していく。まず見えたのは、金色の睫毛だ。瞬間的に見えた後に、次は宇宙の彼方のような青色の対が見えた。
 シャアはいわゆる、美形に分類される人間であった。素顔を見たシャリアでさえも「美しいお顔をされておられる……」とつい呟いてしまう。
「君に言われると嬉しいな。さぁ、素顔を見せたことだ、接吻をしてもいいか? ……だが私はこの作法はあまり分からない。少しでもいいから教えてくれないか?」
 見ればシャアが上目遣いでこちらを見ている。素顔のシャアは、ただの二十歳の青年にしか見えなかった。だがあどけない雰囲気は全くなく、どこか不思議だ。
「……私で良ければ」
 そうは言っても、シャリアとて異性との性行為はあまりない。性には淡白な性格なのだ。他の者に不思議な顔をされたりもしたが、シャリアは寧ろそちらの方が不思議に思えた。
 今はシャアが覆い被さっている。なので腰に手を回した後に視線を合わせれば、やはり美しい金色の睫毛が見える。見入ってしまいそうになった。
 キスの仕方くらいは知っている。なので顔をゆっくりと近付けていけば、緊張が走っていく。今からシャアとキスをするのだと。
 距離が縮まる毎に緊張が大きくなっていけば、その分心音が鳴り響く。それが警報のように聞こえながら、唇を合わせた。その瞬間にいつものような閃いた感覚が走る。
 まるでパズルの残りの一つのピースがはまったかのようだ。それくらいに、シャアとのキスがしっくりくるのだ。しかし一瞬だけ触れてから離していく。
「ま、まずは……これで……」
「これだけか? これ以上、はないのか?」
 首を傾げるシャアだか、その顔は笑っていた。わざと聞いているように見えるが、この先も知っているのだろう。
 すぐに顔の皮膚が熱くなると、自身が赤面していることに気付いた。だがこれは怒りからくるものではない。心を傾けていることからくるものなのだ。つまりは、シャリアはシャアに完全に惚れてしまったのだ。
「あ、あります……」
 声を絞りながらそう言えば再び唇を合わせ、そして舌を伸ばす。シャアの唇を割れば、すんなりと口腔内に侵入していった。
「はぁ、は……」
 シャアの眉間には皺が寄っていることに気付いた。まるで悩ましげな顔だが、それも美しい。シャリアはそう思いながらシャアの舌を探した。すぐに見つければ、ぬるりと絡ませていく。シャアの舌はとても熱いうえに、ワインの香りがした。
「っふ……ん……」
 互いに熱い息を吐きながら舌を絡ませる、そうしているとシャアが手を伸ばしてきた。そしてシャリアの体を包んだかと思うと、舌を食うように吸われる。驚いたシャリアは舌の力を緩めてしまうと、逆にシャアがシャリアの舌を絡ませていく。形勢逆転をしたのだ。
 まるで学習したかのように舌をちゅうちゅうと吸われていく。そこでシャリアは脳が痺れるかと思った。シャアに深いキスをされることは、脳が快感と言っているのだ。思わずシャアの腰に回していた手を更に巻き付けてしまう。もはや、シャアのキスに溺れてしまっていた。
「ッは、はぁ……ん、んっ! ん、ふ……」
 声を漏らしていけば、シャアに凝視されていた。恥ずかしくなってきたが、こうして見られているのも良いと思える。いや、もっと見て欲しかった。
 次第に下半身を勃起させてしまうと、それをシャアの腰に押しつけた。シャアの目が笑うと、そこで唇は解放される。気付けば唇の端からは唾液が垂れていた。しかしそれは頬を伝ってからシーツに素早く落ちる。これはどちらの唾液なのかと考えてしまうが、判別などつく訳がない。
「大尉……いや、シャリア……どうやら君のことが好きのようだ」
 告白など今更だが、シャリアは嬉しかった。微笑みながら頷けば、更に腰を押しつける。この熱を、シャアに鎮めてもらいたいと。
「では、私のことを、もっと好きになって下さい……」
 そう言いながらシャリア自ら軍服を脱いでいく。白い肌を晒していくが、その手をシャアが止めた。驚きのあまりに、目が見開く。
「大佐……?」
「君はどうなんだ? 私のことが好きなのか?」
 問われれば、そういえばシャアに自らの直接的な想いを伝えていないことに気付く。軍服を脱ぐ手を止めれば、シャリアは口を開きはっきりと述べる。
「私も、シャア大佐のことが好きです……」
 恥などない。あるのは想いと熱だけだ。それを精一杯ぶつければ、シャアが綺麗な瞳を細める。喜んでくれているようだ。
「では、私に抱かれるがいい」
「はい……」
 普段は冷静なシャアなのだが、今は違う。今は餌を前にした獣のように息を荒立てている。そしてシャアが先に軍服を脱いでいくが、その手つきは乱暴であった。まるで破くかのようだ。
「大佐……」
 次々と晒されていく白く鍛えられた肌に、シャリアは見惚れてしまう。だが自身も脱がなければと、軍服を次々を取り払う。ほんの少しの間に、二人は全裸になっていた。
 見ればシャアも勃起をしており、自身に発情してくれているのが分かる。シャリアはそれが嬉しくなり、シャアの心や体をもっと興奮させたいと思える。だがそこで、シャアに再びキスをされた。
「んっ……ん、ん……!」
 学習をしたのかすぐに舌を捕らえられると、ねっとりと絡まってくる。そこでシャリアの脳が痺れるかのように思えた。びりびりとした感覚を受けながら、シャアに抱きつく。肌は滑らかで綺麗だ。それに逞しい若い体に惚れ惚れとしていた。
 そうしていると、シャアも体を触ってくる。肩、背中、腰にいくが股間には触れずに太ももに触れる。それがじれったくなり、腰を押しつけた。
 先走りが垂れていることに気付かず、シャアの腰などに塗りたくってしまう。
「ぅ! ん、ン……ん、んっ」
 唇の隙間から息を漏らせば、それを許さないと言わんばかりにシャアが舌を吸ってくる。もはやそれだけで達してしまいそうになるが、ここで我慢してもいいのかと考える。そうしている間にも責めは止まらず、シャリアの限界を迎える。
 遂に、射精をしてしまったのだ。シャアとのキスだけで。
 その瞬間に唇が離れると、声を漏らしながらシャアの体に精液を掛ける。勢いは良かった。青臭い匂いがする。
「あ、ぁ……!」
「あぁ……シャリア……偉いぞ……」
 シャアは自身の射精を褒めてくれていた。頭を撫でられれば、付着した精液をシーツで拭った後に抱き締められる。シャリアは射精後であったが、軽い倦怠感があるだけでまだ勃起していた。
 安心をすると共に、シャアに再びキスを求める。だが断られた。
「駄目だ。君の体を、もっと可愛がらなければならない。隅から隅まで……」
 そう言いながら次は首筋を舐めてきた。甘い感覚にシャリアは体を震わせる。
 射精後なので敏感になっているのかもしれない。そう思いながら鎖骨までも舐められた。ちろちろと舐められ、シャリアはそれでも息が上がる。嬉しさと興奮をぐちゃぐちゃに混じらせながら。
「あ、ぁ……ンぅ……っふ、ふ……ぁ、あ、ん……」
「いい声だ、シャリア」
 褒めてくれながら、シャアが鎖骨を噛んだ。あまりの唐突さと驚きに悲鳴を出してしまう。
「ひゃぁ!?」
「うむ、いい声だ……」
 噛んだ場所を慰めるように舐めてくる。それが堪らなく気持ちがよく、シャリアの股間が膨らんでいく。またしてもこんなところで射精をしてしまうのか、そう危惧しながら自らの股間を握りしめた。苦しいが我慢をしなければ、シャアとのセックスは楽しめない。
「シャリア……我慢しなくてもいいのだぞ。私は君を気持ち良くさせたい。君がそうしているところも好きなのだ」
「ですが、大佐……」
「私が良いと言っているが……仕方ないな。出すなら……」
 シャアが起き上がってからシャリアの体も起こすと、ベッドの縁に座らされた。何をするつもりなのかと思えば、そこでシャアが目の前で床に跪いた。
「大佐……!? おやめください! 貴方の頭を足元になど……!」
「気にするな。それより、足を広げろ」
 膝をぐいと開かれ、そして股間がシャアからよく見える状態になる。恥はないものの、やはりシャアの頭が下にあるというのはどうにも違和感しかない。だが膝を力強く開かされていくので、従うしかなかった。
「良い眺めだ」
「それは、どうも……」
 勃起している股間をよく見られた後に、シャアがそれに顔を近付ける。そして観察するかのように先端から裏筋、そして二つの袋を見ていた。そこでようやく恥がこみ上げたかと思うと、シャアが口を開いた。
「だが君のならば……」
 そう言ってシャアが自身のものをぱくりと咥えた。予想外の行動に、シャリアは頭が真っ白になった。しかし今は性感帯を唇に捕らえられているので、まず来るのは快感であった。
 シャアの口腔内は、やはり熱く狭い。顎が上がってしまうと、そのまま無意識に足を閉じてしまう。いわば、シャアの顔を固定してしまったのだ。
「やぁ、あ! 大佐……! そこは……!」
 言葉では否定をしながらも、手が伸びていきシャアの後頭部を撫でる。そして触り心地の良い髪の束を触れれば、それに応じるようにシャアの舌が動く。
 まずは先端を舌が這う。そこは敏感なところで、とくに発射孔に舌先を捻じ込まれれば、それは凄まじく気持ちが良かった。次はシャアの口腔内に射精をしてしまうと、ごくごくと飲む音が聞こえる。どうやらシャアは自身の精液を飲んでいるらしい。
 しかし止めるという考えは頭にはない。あるのは更なる快感を求めることだけだ。なので腰を反らせながらシャアの口の中に更にものを押し込んでいく。舌が、次は裏筋を責めていくと思うと、シャアが二つのうちの片方の袋をやわやわと揉んだ。気持ちがいい。
「っは、はぁ、あ、ア……! 大佐、大佐! 気持ちいいです! 大佐!」
 素直に気持ち良いと言えば、シャアが礼をするようにものをじゅるじゅると吸い上げる。胸に熱が籠もったかと思いきや、びくびくと背中をしならせ、次の射精の準備をしてしまう。
「大佐! また……また、ペニスが……!」
「ぷは……そこまでよかったか?」
 ようやく口淫を終えたシャアは、膨らんでいる自身のものを見た。射精をする寸前で、血管がばきばきと浮いている。それに僅かに震えており、シャアはそれを面白がるように見た。
「また、出したいかね?」
「はい……貴方に導かれながら、射精をしたいです……」
 懇願をするが、シャアが次は首を横に振った。否定をされて驚いたシャリアだが、そこで気付く。次は自身がシャアを気持ちよくさせなければならないと。
「なので大佐……次は、私の中を、楽しんで下され……」
 そう言いながら横になり、そして淫らに足を開く。勿論、恥部はシャアの方に向けている。
「分かった。次は、君の中を楽しませてもらおう」
 シャアが再び覆い被さりベッドサイドに手を伸ばせば、そこにはローションボトルがあった。存在するのが意外だと思いながら、それを見る。シャアはローションを手慣れた様子で手のひらに広げると、それをよく馴染ませていった。
 その動作を見て、シャリアは嫉妬を覚えた。まさか他の者、いや女を相手にしたからこそ、その動作ができるのだろうか。頬を膨らませてしまうが、シャアはそれに気付かない。いや、わざと無視をされているのだろうか。
「……どうした?」
「いえ、何でも」
 ぷいと素っ気なく返事をしてしまったが、シャアは笑うのみ。そしてローションを馴染ませ終えたのか、それを見せてきた。
「これはどこに行くのか分かるかね?」
「分かります……私だって、他の上官のそのようなことは聞きますから……」
 実際にはあまり分からないのだがそう虚勢を張れば、シャアがくすりと笑いながら手を伸ばす。先にあるのは、ものではなく尻だ。
「そうか、ならいい。では……少しずつ入れるぞ」
 シャアが人差し指を尻に向け、そして穴に突き立てる。そこはまだ何も受け入れたことがなく、そして排泄器官だ。指でさえ入るのか分からないのだが、シャアを信じるしかない。シャリアは内心でどきりとしながら頷いた。
 指がつぷりと入っていくと、シャリアはそこで悲鳴を上げてしまった。未知過ぎる感覚に怯えてしまったのだ。一方でシャアには余裕の顔がある。負けていられないと勝手に対抗心を燃やした後に、舌を噛んで声を抑える。
 そうしていると、シャアに気付かれたらしい。ふふと笑うが、その顔がとても美しい。
「大丈夫だ。優しくする。それに私に抱かれてくれるのだろう? 力を抜け」
「はい……」
 頷いたシャリアは深呼吸をしていく。だがそれでも落ち着かないでいると、先程のように体を起こされた。
「あの……」
「私の体にもたれてもいい」
 抱き締められた後に背中に手を回され、そして尻に辿り着く。体は密着しており、それにシャアの顔がよく見えた。安堵をしてしまう。
「いい子だ。まずは、指をいれるぞ」
 シャアが指をつぷりと侵入させれば、体が反れた。これは反射的な体の否定である。しかしシャリア自身としてはシャアのものを受け入れたいので、言う通りにもたれていく。余計に体を抱き締め合う形になった。
「っは……ぁ、あ……はぁ、ア……」
 人間の体とは不思議なものだ。尻の中にシャアの指がどんどん入っていく。そこは狭い筈であるのに、指がみるみるうちに埋まっていく。
 シャアの指が自身の体に入っていくのを感じ、次第に嬉しくなっていく。これが、体の繋がりの前触れなのかと。
「苦しいか? だが少し我慢してくれ」
「ぁ、は、は……はい……」
 我慢して欲しいなどと言われれば、幾らでも我慢することができる。好きであるシャアの言うこと故に。
 すると指が全て入るが、呆気ない。ぽかんとしてしまっていると、入る指の本数が増えた。指が二本入る。そこまで入れば、尻の方からはぐちぐちと卑猥な音がした。苦しさは薄れていくと共に、若干の気持ち良さが襲いかかる。
「っう、ぁ、あ、はぁ……は、はぁ……」
 目を垂れさせていると、そこでシャアの指がとある箇所を掠めた。そこは、先程の下半身のものへの刺激とは比べものにならないくらいの快楽だ、口をだらしなく開け、そして喘ぐ。
「あぁ! はぁ、あ……!」
「ここがいいのか……では、君の顔を見せてくれ」
 体を少し離されてから見つめ合えば、シャアが笑っていた。対して自身はだらしない顔をしていることだろう。しかし良いと思えた。このまま、シャアを受け入れる前の段階となるのだから。或いは、シャアを満足させる為なのだから。
「たいさぁ……」
 少し呂律が回らなくなってきたと思いながら、シャアの顔を愛しげに見る。やはりシャアは笑みを浮かべてくれており、シャリアは嬉しく思う。
「……だが、私もそろそろ限界が来そうなのだ。少し、急がせてもらうぞ」
 そう言いながらシャアは突然に入れる指の本数を増やした。三本を増やしていくが、尻は容量オーバーとはならない。寧ろ柔軟に飲み込んでいく。
「ッひ、ぁ、あ……たいさ、さっきの……」
「駄目だ。君を見ていては、興奮して仕方がない。我慢ならなくなるだろう」
 ぐちゅぐちゅとかき混ぜるようにシャアの指が動いた。シャリアは腰を揺らしながら、シャアの指でわざと先程の好い箇所に自慰のようにぶつける。快感でしかない。
「まったく君は……」
 シャアの溜め息が聞こえるが、今はそのようなことはどうでもいい。今はとにかく快楽を味わいたいのだ。そう思っていれば、指がずるりと引き抜かれる。
 あまりの突然の喪失感に、シャリアは口をぽかんと開けた。
「たいさ……?」
「シャリア、四つん這いになれるか?」
「はい……」
 言う通りにすれば、背中にシャアがのし掛かってくる。そして尻には熱いものがあてがわれた。これはシャアのものだ。
「たいさ……!」
「私も限界なのだ。いれるぞ」
 熱い先端が尻に密着をすれば、その時点で達してしまいそうになった。体を震わせながら我慢をしていれば、首筋にシャアの熱い息が掛かる。
 このような体勢では少し無理があるものの、シャリアはキスを求めてしまう。シャアの全てが欲しくて仕方がないのだ。
「たいさ! わたしに、せっぷんを……! たいさ……!」
「あぁ、分かった」
 唇を塞がれるが、苦い味とワインの渋い味が広がった。まことに不思議な味である。
「ぷはぁ! はぁ、たいさ……」
「やはり少し無理があるな。我慢してくれ」
 そう言ったシャアは先端をぐいと尻に押しつける。それは大きく太い。若いのでとてもよく勃起しているのが分かった。
「いれ、るぞ……! ぐぅ……! 君の中は、熱いな……!」
「あ、あ……! はいる! たいさの、ぺにすが、はいる!」
 恍惚の表情でシャリアが喉を伸ばす。そして遂には体を落としてしまえば、その勢いでシャアの
ものが更に入っていく。シャリアの喉から嬌声と空気が出てきた。
「ぁ、はぁ!」
「まずい、そこまで早くは……分かった。すぐに……」
 シャアが腰をぐっと押してきたようだ。だが先端のくびれで詰まってしまい、もどかしさがある。このままでは体を繋げないと、シャリアは必死に腰を振る。早く、そのもので貫かれたいのだ。
 何度も何度も腰を揺らされると、くびれがぐぷぐぷと入っていくような感覚がある。これはものが全て入る予兆なのだと、嬉しくなったシャリアは腰を一生懸命揺らす。
 背後からシャアの唸る声が聞こえたが、それと共にぱちゃと音がした。衝撃が走り、とてつもない異物感が腹に押し寄せる。シャアのものが入ったのだ。
 するとシャアは豹変したかのように、腰を強く掴む。だがそれに嫌がることはないシャリアは、腰を相変わらず揺さぶる。中でシャアのものが暴れた。
「あ、あっ、あ、ァ! たいさ! きもちいい! これが、たいさのぺにす……!」
「はぁ、はぁ、シャリア、君の中は、気持ちがいいぞ!」
 褒められたので嬉しくなったシャリアは、中をよく締め付けた。シャアが低い吐息を吐くと、そのまま激しいピストンをしていく。ぱんぱんと、大きな音が鳴った。肌と肌が衝突して生じる音である。
「……ぁ! すき! たいさ! すき!」
「私も、好きだ……! シャリア!」
 するとシャアの動きが止まった後に、腹の中に熱いものが注がれる。これは精液だ。普通のセックスのように、中で出してくれたのだ。
 嬉しさに、シャリアが背中を反らせる。そしてシャアが射精した後に、シャリアも射精をした。白いシーツに向けて、弱い射精をする。だがそこで萎えてしまった。ここまで射精したのは初めてなのだが、これが空になって出尽くすということなのかと知る。
「ッあ……はぁ、は……ぁん……たいさ……きす、きすを……」
「あぁ」
 必死に横を向くと、シャアの顔が伸びてくる。そして唇を合わせると、多幸感が脳を支配する。シャリアは幸せであった。
「ですが……あなたの、ぺにすがまだ……」
「私はいい。それよりも辛くは……うっ! また締めるのか……! ならば……!」
 幸せに浸っていれば、自然と腹の中を再び締めていたようだ。なのでシャアの腰がまたしても動く。激しいピストンを繰り替えされ、シャリアの体が揺れる。
「ッは!? はあ、あ! ァ、たいさ! きもち、いいですか」
「あぁ、とても気持ちがいい。食われそうだよ」
 シャアは冗談のつもりで言っているのだろうが、シャリアの方は本当にしたくなっていた。このままシャアと離れたくないのだ。この体の交わりが、終えて欲しくないのだ。
「たいさ、たいさ! はなれないで、ください!」
「勿論だ。誓おう」
 そう言ってから再度唸ったシャアは、シャリアの腹の中に勢いよく射精をした。二度目の射精に、シャリアは悦に浸った声を上げる。
「は、はぁ……ぁ……!」
 ようやくシャアのものが萎えると、すぐに引き抜かれてから体の向きを変えられた。向かい合う。
「シャリア、君の体も最高だ……」
「たいさ……」
 いつの間にか乱れていたらしい髪を整えてくれれば、直後にキスが何度も落ちてくる。シャリアは勿論受け止めた。全てを漏らすことなく。
 ベッドの上で二人で抱き合うと、互いの体温や鼓動を感じる。シャアも同様に熱く、そして心臓を鳴らしていたようだ。
「この戦争が終わったら、君はどうする? まだ、私の傍に居てくれるか?」
「勿論です……貴方とどこまでも。誓います」
 そう言うと、シャリアはいつまでもシャアの肌から離れないでいた。