惇于SS(現パロ)

これが、夢だったら。

これが、夢だったら。太陽が高く昇る昼間でも牢のように薄暗く、埃っぽくてじめじめした部屋で、于禁は薄い着物を着てジッとしていた。だがそこは本当に牢のようで、簡素な寝台と粗末な机と椅子と、古びた扉がある部屋だ。そして部屋の外の廊下は人通りが普段…

白いリボン

白いリボン「于禁、これを着てくれないか?」ある日の夜のことであった。会社から帰宅した夏侯惇は于禁を自身の家に呼ぶなり、そう言ってとある物を渡した。その渡した物とは、畳まれている黒と白の服のようだが異様に布の量が多い。于禁は首を傾げながら広げ…

心音をあなたと

心音をあなたと「ところで于禁、壁ドンをどう思う?」ある日の夜、風呂上がりにソファーで寛いでいる夏侯惇は、仕事から帰ったばかりの于禁にそう尋ねた。夏侯惇がそう尋ねたのはきっかけがある。それは会社で女たらしの部下がふとそんな話を今日の昼間してい…

あるクリスマスの夜

あるクリスマスの夜クリスマスの夜だった。クリスマスというと一般的には『聖』なる夜と呼ばれているが、一部では特に特定の時間帯のことを『性』なる夜とも呼ばれている。なので夏侯惇と于禁はその『性』なる夜を過ごそうとしていた。しかし二人は年末という…