赤入りから赤色へ②
目を覚ませばまたしても眩しい日差しが目に入った。どうやら日付が変わっていたらしい。つまりは、ここで何時間も眠っていたということになる。春日と一晩を過ごしたが、とても満足のできる行為をできて桐生の気分はすっきりとしている。それは何年ぶりという…
桐イチ
赤色から赤色へ①
ハワイで春日と再会してから、桐生は共に行動をする。目的が同じだからということもあるが、桐生はどうにも春日のことが引っかかっていた。ビーチのど真ん中で服を剥かれて全裸になって警察に捕まっても、どうして落ち込んだり怒らないのか。春日の自然な笑顔…
桐イチ
表裏乾杯
桐生と春日はリトルジャパンエリアにある、リボルバーに入ろうとしていた。太陽はもう落ちており外は暗いが、街の華やかな灯りがあるので寧ろ眩しかった。二人は既にそこの馴染み客となっている。なので肩の力を抜いて入店をすると、マスターがいつものように…
桐イチ
最後の一輪まで
春日が桐生と再会した日の夜、二人はホテルで一糸纏わぬ姿になり体を重ねていた。桐生に組み敷かれ、春日は隅々まで可愛がられていく。ここは日本ではないうえに、部屋の雰囲気は良い。なので性行為を終えた後も二人は抱き合い、ただ時間を過ごしていた。「……
桐イチ
身だけではなく
二人はよく晴れた昼間のビーチを歩いているが、目的は特にない。ただ、人混みを避けながらぶらついているだけなのだ。本当は春日のパスポートや財布を取り戻さなければならないのだが、手掛かりが全くない。そしてビーチに行こうと提案したのは春日であり、そ…
桐イチ
ハワイでの一日後
とある夜のことである。ハワイのホテルの一室に向かう途中で、春日はぐったりとしていた。桐生はそれを案じるが、小さな笑みで「大丈夫です」と手をひらひらさせている。この日はハワイの街中で、様々なトラブルに春日だけが巻き込まれていた。従業員の来ない…
桐イチ
これを最後にしないで
春日はシャワーの水音で目を覚ました。今は広く白いベッドの上に仰向けになっているが、どうしてなのかは分かっている。気を失っていたのだろう。体を動かすと、いつもよりかなり重い。腕も脚も、上手く動いてくれない。しかし原因は分かっている。どうにか体…
桐イチ