おお! ゆうしゃよ!

勇者である春日一番は、クエストをこなすためのパーティメンバーを募集していた。とはいえそこまで大きなクエストではない。とある小さなダンジョンに潜り、アンデッド族のモンスターを全滅させるというものである。
春日の強さは中くらいのうえにレベルが高く、それに装備もそれなりのものだ。一人でできないことはないが、なかなかに面倒である。なのでパーティメンバーを募集した次第。
昼間に冒険者ギルドの掲示板に貼りだしてから酒場で待つこと数分、すぐにメンバー志願者が現れた。相手は男であり、装備を見るに役職はタンクなのだろう。体格は春日以上に良く、戦力の面で期待できた。
「お前が、春日一番って奴か? 俺の名前は足立宏一だ。よろしくな」
見れば春日よりも一回り年上で、明らかにベテランの風格がある。そのような男、足立をパーティメンバーに加えて良いのだろうか。一瞬だけ悩んだ春日だが、足立は志願をしている。なのでパーティメンバーに加えると、足立は喜びながらこう言った。
「酒代も女遊びする金も無くてよぉ、ちょうど困ってたところだ。ありがたいぜ、勇者様」
どうやら足立は、春日から見れば駄目人間にしか見えない。いや、誰から見ても駄目人間なのだろう。思わず心配になってしまった春日だが、もうパーティメンバーに加えてしまった。なので後悔をしていると、足立は「早く行かないのか」と促してくる。しかしアンデッドが現れるまでは、夜まで待たなければならない。
「足立さん、申し訳ねぇが、夜まで待たなければならねぇんだ。だから、どっかで暇を潰してくれねぇか?」
そう頼んだ春日に、足立は仕方ないというような顔で頷く。だがそこで懐を探っているので、どうしたのかと様子を見ていた。すると何かを取り出す。
足立の手には小さな小瓶があり、中には紫色の液体が入っていた。量は半分以上はあり、見るからに怪しい。そのようなものを、足立は見せてくる。
「……なぁ、さっき風俗のねーちゃんからサービスで貰ったもんだが、これは何なんだ? 飲めるのか?」
「中身を聞かなかったのかよ……知らねぇよ。分からないなら、飲んじまえ」
溜め息をつきながら春日は適当なことを言い放つと、足立は言う通りに小瓶の中身を口に含む。そして喉に流した一連の動作をぼんやりと見てから、我に返る。本当に飲んでしまったのかと。
「おい! 足立さん! 本当に飲んじまったのか!?」
「あぁ? だってよぉ春日、お前が飲んでみろって言っただろ。言う通りにしただけじゃねぇか。うぇえ、この液体、まずいな」
足立は舌を出してから不快そうに顔をしかめるが、春日は慌てるしかない。そうしていると、足立がだらだらと汗を流し始める。もしや毒なのではないのかと、毒消し草を取り出そうとしたが、足立はいらないと首を横に振る。
「おい、足立さん!」
「いや、大丈夫だ……前借りですまんが、宿代を出してくれねぇか? それで治るから。いや、ちょっとな……おい、こっちを見るな」
「は?」
明らかに足立の挙動が怪しい。それに脚は内股気味になっており、膝がガクガクと震えている。どう見ても大丈夫ではない状態だ。まるで、病に罹ってしまったかのように。
春日の性格からして放っておけず、仕方なく宿代を出すことにした。ただし、とある条件つきで。
「足立さん、あんたとは一時的にとはいっても、立派なパーティメンバーだ。だから介抱くらいはさせて貰うぜ」
そう言ってから肩を貸そうと近付くが、足立は遠ざかる。苛ついた春日は素早く足立に近付いてから、肩を貸した。足立から変な声が出ているが、変な液体のせいだと思った。
「わ、わかった。部屋に入ったら、一人きりにさせてくれ! 分かったな!」
「ん! あぁ、分かったよ!」
渋々と足立の提案に頷いた春日は、足立と共に適当な宿屋に入った。そして一部屋借りる手続きを済ませてから鍵を受け取ると、二人で借りた部屋に入る。そこで足立は素早く春日から離れ、ベッドの縁に座る。汗は更に流れており、心配になった春日は施錠をしてから足立に近付いた。
見れば足立は視線を逸らしており、座った際の膝はしっかりと閉じている。わざとらしく口笛を吹いているが、その態度に春日は改めて苛立った。なので足立の膝を掴んでからぐいと開くと、衝撃の光景を目の当たりにする。なんと、足立は性器を勃起させていたのだ。
春日は同じ性別であるが故に、そのような生理現象の仕組みくらいは分かっている。しかし何故今なのかと、疑問の感情が生まれてくる。どうしてなのか考えるが、冒険者ギルドで思い当たるきっかけなど無い。爆発したような髪ではなく、頭皮を軽く掻く。
「いや……その、さっき飲んだのが……」
足立は気まずそうに何かを言おうとしているので、春日は耳を傾けた。
「さっき飲んだのが、強力な精力剤だったかもしれねぇんだ……だから、俺は一人で抜いておくから、すまんがここから出て行ってくれねぇか?」
春日はすんなりと事情を受け入れ、足立の股間から目を離した。その瞬間に足立の苦しげな声が聞こえた。
「おい、だいじょ……いや、俺は出て……うわ!?」
やはり出て行くべきなのだろうと、春日は足立から離れようとした。だが足立に手をぐいと引かれると、そのままベッドの上に乗り上げてしまう。上から足立が覆い被さると、春日は身の危険を感じる。どうにか逃げようとするも、足立の力はかなり強い。まずはベッドから出ることすらできなかった。
足立が吐く息はかなり熱く、相当に興奮している様子が窺える。まるで、自身に対して興奮しているように見えるが、春日は気のせいだと思えた。なのでその考えを振り払ってから、足立から逃げることを考える。しかし何も浮かばないでいると、足立に唇を重ねられた。髭が顔の皮膚に突き刺さり、ちくちくと痛むくらいに深く。
「ぅ、ん……! んんッ、ん……!」
どのような気の迷いなのだろうか。怒りも交えながら足立を睨んではみるが、効いている様子はない。寧ろ逆効果に思える。
唇をすぐに閉ざすが、足立が舌を出して唇を力強く割ろうとしている。だがそうはさせないと、必死に口を閉ざしていた。すると足立が後頭部を撫で始め、驚いた春日は唇に入れていた力が抜けてしまう。
途端に足立の舌が春日の口腔内に侵入すると、舌を捕らわれてからぬるぬると絡まっていく。春日は初めての感覚に動揺をしたが、それよりも快楽が勝った。
春日は性行為というものに縁が無かった。だがそれでも、今から足立が行うものが性行為だということは分かる。人生で初めての性行為が足立が相手など嫌だ。そう思うが足立の拘束を破ることはできず、相変わらずされるがままの状態だ。
「ぅん! ん……う! ぅう……う!?」
すると快楽が浸食していき、遂には春日の脳内がとろとろに溶けていく。もう、抵抗の意思など失われようとしていく。そのような中で足立の舌が上顎をそっと撫でると、春日の脳の中で何かが弾けたように思えた。春日の抵抗の意思が、完全に失われたのだ。
春日の腕が足立の体に絡みつくが、生憎にも互いに甲冑があり邪魔である。今のままではまともに性行為などできない。なので二人は深い口付けを中断してから、同時に甲冑を外していく。
途中で春日が肌を見せると、足立が熱い視線を寄越してくる。きっと、自身の肌を見るだけでも大いに興奮してくれているのだろう。そう思うと、早く自身の全ての皮膚を足立に見せたくなってきた。なので甲冑を素早く外すと、インナー姿になり、それも同じ速度で脱いでいく。春日は全裸になった。下半身は勃起しかけているところだが、恥など一つもない。
「足立さんも、ほら、早く脱いでくれよ……」
足立はようやく甲冑の下のインナーが見え始めたところであり、興奮により手先が覚束ないのだろう。そう思った春日は全裸で足立の脱衣の手伝いをする。
まずは甲冑を外そうとすると、足立に下半身を掴まれた。咄嗟に高い声を出してしまうと、そのまま手でやんわりと揉まれていく。下半身の先端や裏筋をやんわりと揉まれていくと、次第に完全に勃起してしまう。
「ゃ、あ……! 足立、さん……」
「春日、早く俺のを脱がせてくれよ。ほら、早く」
足立がそう急かすが、下半身が完全に勃起したことにより今行っていることに集中ができなかった。そうしていると、足立が先端をぐりぐりと手のひらで擦ってくる。今の春日にとっては気持ちいい他に無く、射精をしかけた。しかし足立がすぐに根元を強く握ると、射精を阻止される。春日はまたもや悲鳴を上げた後に、足立の方を見る。足立の顔は笑っていた。
射精の邪魔をされたので睨んでみるが、足立の表情は変わらない。そのような中で春日は溜め息をつきながら足立の甲冑を外していく。ようやくインナーが見えた頃には、自身のものと比べてもかなり大きな性器が勃起しているのが見えた。春日の息が、自然と荒くなる。体がじんわりと疼いていく。
「どうだ、でけぇだろ?」
自慢をするように見せつけると、春日の体が勝手に動いてしまう。足立の性器に顔を近付けると、雄臭い匂いが漂ってくる。疼きが更に大きくなると、そこを柔らかく触れてみる。見た目以上に大きいが、これが自身の体に入るのかと思うと、気分が高揚しない筈がない。寧ろ歓喜するまでである。
目尻を垂らしながら足立の方を見ると、インナーを脱ごうとしていた。なのでそれを見ていると、まずは上半身の肌が露出する。足立は若いというより老いている年齢が相応しいが、そのようなことを忘れるくらいに筋骨隆々としていた。春日はついそれに見惚れていると、遂に下半身が晒される。
まずは大きく反れて勃起した性器が見え、次に色がかなり黒ずんで居る。相当に使い込んでいるのだろう。血管が全体的に張り巡らされており、根元の左右の袋はぱんぱんに膨らんでいた。これで犯されるのだろうと思うと、春日の脳や体が雌のようになっていくのを感じた。すると体の制御が効かなくなる。
「足立さんの、ちんこ……」
うっとりとした顔で足立の性器を口に含む。だが春日の口でも、まともに頬張ることができないくらいに大きかった。
だがそれでも足立の性器を念入りにしゃぶっていく。まずは先端やくびれの部分を、ゆっくりと舌を這わせる。途中で我慢汁が出てくるがそれを舐め取った。味はまずいものの、口を離すという考えは最早無い。
春日は先端を一通り舐め終えると、次は裏筋を舐めた。ここは自身の好いところであったので、ここも足立にとっても好いと思っている。なので裏筋も舌で刺激していくと、足立から呻くような声が聞こえた。やはり、気持ちいいのだろうと春日が満足していると、途端に後頭部を固定するように掴まれた。
何なのだろうかと思っていると、足立の性器から熱い粘液が噴き出してきた。これは、明らかに精液であるが、春日は躊躇もなく喉に流していく。これが春日の人生で初めての、精液の味である。悪くはないと思えてしまっていた。
喉が上下にごくりと動くと、ようやく足立の手が離れていく。そして春日はそこでまともに鼻ですら呼吸ができなくなり、一旦口を離した。唇の端から飲み切れなかった精液が垂れるが、舌でそれを掬うと飲み込んでいく。
「足立さん、足立さんの、ちんこが欲しい……」
春日は脚を開くが、この後どうすれば良いのか分からない。なので自身の下半身を自慰をするように、手のひらでしこしこと扱く。だが精液が控えめに垂れるのみ。動揺した春日はいつもはこのようなことにならないと、もう一度下半身を扱こうとした。そこで足立に止められる。
「春日、俺が挿れるのは尻だ」
「尻……?」
何も分からず春日は首を傾げていると、足立が手を伸ばしてきた。先には春日の下半身があり、先程垂らした精液を指で掬っている。
「だがな、女みてぇに勝手に濡れることはないんだ。あとは分かるな?」
足立がそう言うが、それでも分からない春日は再び首を傾げた。それを見て一つ笑った足立は精液を掬った指を尻に持っていく。穴に向かうと、縁をやわやわと精液を塗りたくってくる。
擽ったいと思った春日だが、途端に足立の太い指が穴に入っていくと、春日は異物感に呼吸ができなくなる。内臓が圧迫されるかと思えた。それを訴えようとしたが上手く声が出せず、ただ息を吐くのみ。
それを見かねた足立は指をゆっくりと引き抜くと、顔をぐっと春日の目の前に近付ける。
「いいか? 意識を今から別のところに向けるんだ」
「別の……ところ?」
何も分からない春日は疑問を浮かべていると、足立が再び唇を重ねてきた。そしてすぐに離れていくと太い喉を伝い、鎖骨へと流れていく。
普段はあまり触れられない箇所を触れられ、春日は体を大きく跳ねさせる。まずは驚きに包まれるが、次第に快感へと変わっていく。足立の舌遣いが、とても巧妙だからだ。鎖骨の突き出た部分を舌先でべろべろと舐められると、春日の口から控えめな嬌声が漏れ出る。これは感じてもいいのだろうかと少し考えていると、足立の指が再び穴に入り込んでいく。
両肩をびくりと上げた後に、異物感にまた襲われるのだろうかと思った。しかしそれよりも脳が鎖骨の感覚を優先しているらしい。異物感も圧迫感も薄れていく。すると足立の指がどんどん入っていった。
中で足立の指がぐにぐにと動く。その最中にとあるしこりの部分を少しでも触れられると、春日は顎を仰け反らせて甲高い悲鳴を出した。そこが、気持ち良すぎる故に。
「ひゃぁ!? ぁ、あ……はぁ、はッ……!」
「おっ? 前立腺気持ちいいか?」
足立が厭らしい笑顔でそう訊ねてくるが、春日は頷くことしかできなかった。今までの自慰では感じたことのない気持ち良さに、頭が混乱していく。
すると足立が前立腺を何度も軽く押してくるので、春日はもう雄としての性別らしさを忘れていく。頭にあるのは、早く足立に抱き潰されたいという思いのみ。なので足立の逞しい背中にしがみつくと、早くとねだっていく。
「あぁ! ぁ、っは、はぁ、足立さぁん、早く、足立さんの、ちんこが、欲しい!」
「あぁ分かってる。少し待ってろ、今解すからな」
足立の指が急ぐように動き回ると、その感覚ですら気持ちが良いと思えた。なのでまたしても射精をしてしまうが、やはり少量が垂れるのみである。
春日は眉を下げ、待ちきれない様子で足立の背中を擦った。すると穴に入っていく指の本数が増えたかと思うと、それが激しく動いた。異物感や圧迫感など、もう春日は忘れてしまう。
「ッは、はぁ、ア、ぁん……ぅん、う……」
みるみるうちに足立の指がどんどん入っていき、何回か動き回ったところで指がぬるりと抜けていってしまう。春日はもう少しそのままでいて欲しかったので、声を上げようとした。そこで太ももに熱くて硬いものを擦りつけられる。感覚に、とても覚えがある。
下を見れば足立が性器を春日の太ももに擦りつけていた。ようやく足立のものが尻に入るのか、そう思うと春日の中では期待しかない。それをどんどん膨らませていくと、足立が春日の体の向きを変える。足立に背を向けるような格好になったのだ。
そして四つん這いにされたところで尻に硬い性器が当たったかと思うと、そのまま縁に触れた。やはり性器は熱い。これで尻の中を犯されると思うと、春日は犬のように息を荒くして舌をだらりとはしたなく垂らした。
「挿れるぞ」
「ぅ、ん……足立さん、早くきて」
促すと足立の性器が縁を捲っていく。そしてぐいぐいと押し込まれるが、足立の性器はかなり大きい。先端がなかなか入らない。足立は一つ呼吸をすると春日の背中にのし掛かり、うなじをぺろぺろと舐めていく。音や感覚が耳にも伝わり、春日は体を小さく震わせる。
「はっ……ぁ、あァ、ん……はぁ、はぁ……」
「ここ、いいか?」
足立がそう聞いてくるので、春日は「うん……」と返事をした。そこで性器が一気に押し込まれ、先端がようやく入る。痛みが走ったが、それはすぐに治まり快楽が生み出されていく。
そして太い竿の部分が通ると、春日はあまりの質量感に息を吐くことしかできない。またもや、指を挿入されたときのように苦しくなったからだ。
「うっ……! 狭いな……! 春日、深呼吸をしろ」
「そう、いわれて、もっ……!」
できないと首を横に振ろうとすると、足立の手が春日の胸に行く。女の胸のようにう柔らかくはない。だがそこも明らかに快楽を受け取ると、春日は控えめな声を上げる。
何度も何度も揉まれると、いつの間にか足立の性器が全て入ったことが分かった。そして足立が深呼吸をすると「動くぞ」と言ってから腰を掴んでくる。勿論、春日はいいと返すと足立がゆるゆると腰を揺らしていく。腹の中にみっちりと埋まった性器が動く。
「あ! ぁ、あ、ッ、ぅあ、あ! はぁ、あ、あっ」
春日の喉からは女のような声が出る。だがそれを気にしている余裕はなく、ただひたすらに来る快楽の波に沈んでいく。それから抜け出せることが困難だと思うくらいに。
「っう、ぐう……! お前の中、気持ちいいな……! 女よりもいいぜ……!」
春日は嬉しい言葉を受け、あまりの喜びに唾液を垂らした。そして自身でも分かるくらいに腹の中を締め付けると、足立の性器が膨らんでいくのが分かる。もうすぐ、射精をしてくれるのだろう。そう期待した春日が待っていると、すぐに腹の中に精液が注がれる。
「あぁッ! ひゃ、俺のなかに、足立さんのか……」
「おう、これでちゃんと孕めよ……!」
まだ足立の腰の動きは序の口である。なので先程よりも早くなっていくと、肌同士がぶつかり合う音が聞こえた。春日はあまりの快楽に、遂には四つん這いの姿勢のときに立てていた腕が崩れる。だが腰は足立に未だに掴まれているので、尻のみが上がっていた。何とも官能的な体勢だろうか。
腹の中の粘膜をぱんぱんと叩きつけられると、春日はもうまともな言葉を出せなくなっている。ただ快楽に狂い、そして受精を待つ雌のように喘ぐ。
「ぁ、っあ、あ、あッ、あ!」
「お前の体、本当にエロいなぁ! よく他の男にヤられなかったな!」
足立がそう言うが、春日はその通りだと自然に思ってしまう。なので肯定の為にシーツを握り締めるが、次々と来る衝撃に離してしまう。
そしてもう一度射精をした足立だが、春日の鍛えられた腹が不自然に膨らんでしまう。これは全て、足立の精液である。なので春日が恍惚の表情でそれを見てから、擦ろうとした。そこでより強く腰を掴まれた。
「おい、もっと奥、いけるんじゃねぇのか?」
足立は一度ゆるゆると性器を引かせるが、春日の腹の中の粘膜が待って欲しいと懇願するように吸い付いてくる。だが足立はそれを待つことなく引かせていき、そして一気に性器を叩きつけた。より奥まで性器が入っていく。
「かはッ……!」
春日の喉から空気が出たと思うと、先程のとは比べものにならないくらいの快楽と衝撃であった。春日は頭が壊れてしまうかと思ったが、それでも構わないと考えを変えていく。このような、春日にとっても足立にとっても幸福な状態ならば。
腹の中で精液をかき混ぜるように足立の性器が動き、そして粘膜を押し込んでいく。するとぐぽ、と妙な音が聞こえた後に春日の頭の中が真っ白になる。そこは腹の中というより、腹の奥と呼ぶに相応しい部位だ。そこに、足立の性器の先端が到達したのだ。
「ぅお!? なんだここ!? 狭いうえに気持ちいいじゃねぇか!」
足立の声が弾み、そして律動が早くなっていく。もはや動物の交尾と思うくらいに激しくなっていくと、そこでようやく春日の中で射精感が込み上げた。
「ッは、はぁ、イく! イく! あだちさん、おれ……!」
「おっ? やっとイくのか? おせぇなぁ」
挑発するように言われるが、その通りである。射精するタイミングがあまりにも遅い。春日は膝をガクガクと震わせると、ようやく射精をした。今回は、いつも自慰をしているときと同じような量である。
「ひぃ、あ、あぁッ! はぁ、は、ぁ、ん……」
そこで春日の下半身が萎えてしまうが、足立の性器は未だに元気である。なので休ませないと言わんばかりに、足立が激しいピストンをしていく。春日は休みたかったが、快楽により強制的に意識を起こされていた。
「あぁ、ぉ、ぉお! はぁ、ァ、あ、もう、イったから! あだちさん! ぁ、ぁ、ッ! はぁ、もうらめ、あだちさっ! ア、ァ! こわれる!」
「仕方ねぇだろ! お前のここは名器なんだからよぉ!」
足立の律動がこれほどかと思うくらいに早くなる。そこで再び精液を注がれると、足立が呻き声を上げた。その声を聞き、春日はまたしても腹の奥をきつく締めてしまう。この、犯されている状況がたまらなく興奮してしうまうからだ。
「仕方ねぇな、あと一回で、多分、終わるから、よッ!」
まるで凶器のような性器の先端に貫かれる、その度に春日は声にならない嬌声を吐く。そして足立が速度の変わらないピストンをしていると、ようやく動きが止まる。射精をするつもりらしい。
「ぐっ……! そろそろ、最後の出すぞ……! しっかりと受け止めて、孕めよ!」
「あぁ、あだちさんのせいし、はやく!」
呂律が回らなくなった春日は必死にそう言うと、腹の中に熱いものだけで満たされていく。あまりの量に苦しいと思えたが、今はそのようなことはどうでもいい。ただ足立から精液を受けていたいのだ。
「……ッ! はぁ、はぁ……春日、気持ちよかったぜ」
足立の性器がどんどん萎えていくと、春日は一抹の寂しさが残る。そして尻から大量の精液が垂れてくると、相当な量の精液が注がれていたことが改めて分かった。男の体では何も無いのだが、精液を注がれた喜びに春日は笑う。そこで体勢を仰向けに変えられてから、足立がキスをしてくる。
「よかったか?」
「んん……よかった……あだちさん……すき……」
自然とそのような言葉が出ると、足立は照れたように笑った。どうやら、困ってはいないのは確からしい。なので嬉しく思っていると、足立から幾つものキスが降ってきた。春日は緩やかに笑いながら受け止める。
「俺も、好きだぜ、春日」
足立からそう返事を貰うと、春日はそこで安心をしてしまった。なので急激に体力を消耗したような気分になってから、そのまま意識を失ったのであった。

春日が意識を取り戻した頃には、外が暗くなっていた。夜になったらしい。ベッドから急いで起き上がるが、腰がかなり痛いうえに何も着ていない。どうしてなのかと思い出すと、数々の恥ずかしい出来事が溢れてくる。思わず熱くなった顔を覆っていると、扉から解錠音が聞こえた後に開いた。見れば甲冑姿の足立が居る。
「……春日」
「いや! 言わないでくれ! 恥ずかしいから」
「分かった」
そこで足立が立ち去ろうとしたが、春日はそれを声で止める。ふと、寂しいという感情が浮かんできたからだ。
「でも、もう少し……傍に居てくれ。俺の、パーティのメンバーなんだろ……?」
少し甘えた声で言うと、足立は頭を抱えながら混乱していたのであった。だがその後に、春日の言う通りにしていたのは言うまでもない。